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ブックマーク / salon.mainichi-kotoba.jp (8)

  • 「大」と「太」、テンの点検が大事

    島根県の市名は「大田」?「太田」? 森鷗外の小説は「山椒大夫」?「山椒太夫」? 「たろう」の漢字は「太郎」ではないかも?――テンが一つ違うだけで間違いになってしまう「大」「太」の違い。三つの話題でお届けします。 2勝2敗で盛り上がる藤井聡太王将VS羽生善治九段の王将戦。第5戦の舞台の地名にちなんで、「大」と「太」の漢字についての話題です。では、会場の「国民宿舎さんべ荘」のある島根県の市名は「大田市」「太田市」のどちらか、ご存じでしょうか。 大田市? 太田市? そして読み方は? 答えは「大田市」。世界遺産の石見銀山があることでも有名です。同じ「大田」の地名は「東京都大田区」。これに対し群馬県には「太田市」があります。 島根県のオオタは「大」と覚えておきましょう――と言いたいところですが、実はその覚え方では別の間違いをしてしまいます。 実際にあった原稿の間違いです。「大田」の読み仮名「おおた」

  • 【旧字体】臺、貳、圖、晝、舊

    だい (正解率 54%) 「台」の旧字体。12月12日に「今年の漢字」1字が発表されるが、中国台湾でも日にならって今年を表す漢字を公募しているという。台湾は日からみれば旧字を使っていて、中国の簡体字よりは読みやすいかもしれない。しかし、臺の場合は酷似した「壹」(壱の旧字)があるなど、読み間違いに注意しなければならない。 (2011年12月12日)

    【旧字体】臺、貳、圖、晝、舊
  • 『「留飲を下げる」は「溜飲」の間違いでは?』

    「留飲」への違和感はどこから? 代用漢字を使っていても、「編集」「連合」といった定着した表記と、「留飲」のように違和感を持たれる表記の差は、どこにあるのでしょうか。それを探るために国立国語研究所が構築しているコーパス(書き言葉や話し言葉の用例を大量に収集し整理したもの)を検索してみました。すると、「編集」と「編輯」の用例は5752件対43件、「連合」と「聯合」は4756件対68件と、圧倒的に代用漢字を使った表記が定着しており、もはや代用漢字というのがはばかられるほどです。 「集」と「輯」は音が同じなだけではなく、「あつめる」という同じ意味があることは先ほど書きましたが、「連合」の「連」と「聯」も音が同じだけではなく、共に「つらなる」という意味があります。このように表記が定着している代用漢字は、同じ音だけでなく同じ意味を持つ漢字を採用したことが違和感なく受け入れられた理由なのかもしれません。

    『「留飲を下げる」は「溜飲」の間違いでは?』
  • なぜ新聞は「想う」を使わないか

    読者から、次のような趣旨の異議申し立てがありました。 投稿欄で「想う」という字を、タイトルを含めてこの読者は使いたかったのですが、弊社のその欄の担当者にこう言われ、諦めたとのことです――「想う」は「おもう」と読ませられない、使うにはルビが必要になる、見出しにルビは付けられない、と。 後日、掲載された文章を見た投稿者の周りの誰もが「想う」がいいと言い、国語の先生にも「『思う』では気持ちが伝わらない。ルビの問題ではない」と言われたそうです。 「普通に使い、誰もが普通に読んでいる、きれいで、意味深い『想う』が使えない不思議が、納得いきません」とのことでした。 これに対する用語担当者の回答を、一部文言を加えて掲載します。 「想い」「思い」についてのご意見ありがとうございます。言葉を大切に思われるお気持ちが痛いほど伝わり、貴重なご意見として承りました。 これまでのやりとりと多少は重複するかとは存じま

    なぜ新聞は「想う」を使わないか
  • 「入籍する」→「婚姻届を出す」

    法的に結婚することを「入籍する」と表現されることは多いのですが、入籍とは、既にある戸籍に入ること。現在は結婚すると新しい戸籍が作られるのが基なので「入籍」は誤用になります。そのため新聞では「婚姻届を出す」などと書くのを原則としています。 戦前は、いわゆる家制度で、「は婚姻によって夫の家に入る」と旧民法の条文に書かれていました。例外的な場合を除いて、夫の入っている戸籍にが加わる仕組みで、女性にとって結婚することは「入籍」にほぼ当てはまっていたと言えます。 しかし今は、戸籍法で「婚姻の届け出があったときは、夫婦について新戸籍を編製する」と定めている通り、多くの場合はどちらか一方が相手の戸籍に入る仕組みではありません。 「新しい戸籍に2人で一緒に入る」というイメージで入籍という言葉を使う方もいるかもしれませんが、辞書でも「俗に婚姻の意に用いられるが、正しくは『新たな戸籍を作る』ので『入籍』

    「入籍する」→「婚姻届を出す」
  • 「大宗を占める」どういう意味?

    校閲グループで運用しているツイッターに、「役所で多用されている『大宗(たいそう)を占める』という言い回しについて書いてもらいたい」という投稿をいただきました。その投稿には「『大半を占める』といった感じの意味合いで使われているものの、どの辞書を見てもどうやらそのような意味はなさそうだ」とも書かれていました。 「大部分、大半」という意味 個人的にはなじみのない表現だったのですが、霞が関で働いている知人に聞いてみると、「大宗を占める」はよく使われていて、確かに「大部分、大半を占める」といった意味だそうです。 ただ、国語辞典では、「大宗」は「物事のおおもと。根。中心となるもの。また、ある分野での権威ある大家」(「日国語大辞典」2版)という意味で、指摘のように「大部分、大半」といった意味はありません。 漢和辞典を調べると用例が中国・前漢時代の古典「淮南子」から採用されている古くからある言葉でした

    「大宗を占める」どういう意味?
  • 今どきの「アベック」は

    「アベック旅館」は今でいうところのラブホテル。2人のアラサーが感じていた後ろ暗いニュアンスは歴史的背景を持つものだったのです。「アベックっていう言葉、今は使えないんだっけ?」と聞いてきた記者も同様のイメージを抱いていたのでしょう。 時代に合わない面の一方、語感生かした使用も アラサーの一人からはもう一つ、貴重な意見が聞けました。「『カップル』っていうと今は同性カップルも指すけど、『アベック』って男女のペアしか指せないんじゃない?」。確かに「アベック」が流行語だったころは性の多様性はほとんど認められておらず、男女間以外の恋愛について公然と口にするのは今よりも難しかったはず。その時代の言葉ですから「アベック」が男女ペア以外に使いづらいのも当然です。 しかしアンケートではそうした逆風をはね返す「アベック」使用率の高さ。まさか回答者の多くが戦前生まれ!?なんてことはないでしょうから、実は根強く使わ

    今どきの「アベック」は
    takahiro_kihara
    takahiro_kihara 2020/03/18
    “皇居前広場が「アベック市場」と呼ばれ、”
  • どう違う?「◯回目」と「◯度目」

    「聖子ちゃん! 3度目の結婚、おめでとうございます! 4回目がない事を友達として心から願っております! 5回目ぐらいはオレとしようぜぇ~~!! ワイルドだろぉ~~!!!!」 松田聖子さんの結婚を受けた田原俊彦さんのブログです。芸能ニュースに取り上げられたのは主に「5回目ぐらいはオレと」の軽いノリの部分ですが、私がハッとしてグッときたのは「3度目」「4回目」の使い分けです。 というのも、結婚発表当日たまたま飯田朝子・中央大教授のお話を聞く機会があったからでした。飯田さんは「数え方の辞典」(小学館)などの著作がある、日語の助数詞に詳しい方。そこで「回」と「度」の違いについて教わり、目からウロコが落ちる思いをしたのでした。 かいつまんでいうと「度」は繰り返しが期待されない数え方で、「回」は繰り返しが予測・期待される数え方ということです。「仏の顔も三度まで」はそれ以上はないので「度」、恒例イベン

    どう違う?「◯回目」と「◯度目」
    takahiro_kihara
    takahiro_kihara 2018/12/12
    「二度あることは三度ある」はどうなる?こういう意見もあるよ、と。
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