米国で今、新しい社会運動が静かに進行している。新たに州を増やして全米を51州、または52州にするという動きである。 米国の州の数は現在50。最後に加わったのはアラスカ州(49番目)とハワイ州(50番目)で、1959年だった。過去50年以上、新しい州は増えていない。憲法上、新しい州の設立は認められており、手続きを踏んで法整備が進めば、新州の誕生は十分あり得る。 それでは、新しい州はどこに加わるのか。隣国のカナダやメキシコからの割譲であったり、買収してくるわけではない。国際法上、国家間での土地の売買は可能だが、両国が21世紀になって米国に土地を売却するとは考えにくい。 現存する50州の中から特定地域を分離・独立させるという発想である。実は過去100年ほどを振り返ると、分離・独立運動はいくつも浮上しては消えてきた。 名称は「ニュー・コロラド州」か「ノース・コロラド州」 現在、有力視されているのが