『サピエンス全史』があまりに面白いので、じっくりと時間をかけて、丁寧に読んでいきます。 今回は、「第1部 認知革命」です。 なお、引用はすべて『サピエンス全史 上下合本版』からで、location番号は同書のKindle本によっています。 1.「第1部 認知革命」の概要と、今回の問い (1) 「第1部 認知革命」の概要 「第1部 認知革命」の章立ては、以下のとおりです。 第1章 唯一生き延びた人類種 第2章 虚構が協力を可能にした 第3章 狩猟採集民の豊かな暮らし 第4章 史上最も危険な種 時間軸としては、歴史の始まり(およそ7万年前)から農業革命前夜(およそ1万3000年前)あたりが対象です。 それぞれの章の内容を、簡単に紹介します。 「第1章 唯一生き延びた人類種」 ■ 歴史とは何か? 『サピエンス全史』は、「歴史」を、物理学、化学、生物学の次の段階に来るものとして捉えます。 物理学: