東日本大震災で世界各国から日本に対する支援が行われる中で、韓国の動向が気になった。特派員としてソウルで3年近く過ごし、その間竹島や歴史問題などぎくしゃくした場面が多かったからかもしれない。 もちろん、実際には韓国は何のわだかまりもないかのように活発な支援を行っている。被災したわけでもない私のところにソウルの友人から食料品や乾電池などが大量に届いたのには苦笑してしまったが。 被災地にも、多くの韓国人が住んでいる。彼らがどんな思いで震災と闘っているのか。仙台市の在日本大韓民国民団(民団)宮城県地方本部に李根●(イ・グンチュル)団長(57)を訪ねた。魂揺さぶられた 震災5日目、李さんたちは宮城県女川町に入った。目的は民団団員の安否を確認し、物資を届けること。ふだんは地域の日本人との接点がむしろ希薄なだけに、支援対象を団員の韓国人のみと想定していたのも当然といえば当然だった。しかし、高台の女川町立