連休後半を迎え、集合場所から発車するバス(一部画像処理しています)=東京都新宿区で2012年5月2日午後7時50分、小出洋平撮影 群馬県藤岡市の関越自動車道で46人が死傷した高速ツアーバス事故は、夜通し1人でハンドルを握る運転手の過酷な勤務実態を浮き彫りにした。「あすは我が身」「夜行のワンマン運転が許されていること自体がおかしい」。地方から東京へと客を運ぶ運転手たちは、不安や不満を口にする。 2日午前9時、東京メトロ葛西駅前(東京都江戸川区)。ホテル街を高速ツアーバスの男性運転手2人が歩いていた。東京ディズニーリゾート(TDR)から北西へ3.5キロ。この街は、地方都市とTDRを往復する運転手たちの仮眠場所になっている。眠気をこらえながらハンドルを握る日々。関越道の事故は人ごとではない。 前夜に会社がある石川県を出発、2時間ごとに休憩を取り、交代で運転しながら朝になってTDRに着いた。駐車場