日本では8月時点でノートPC全体の20%もの割合を占めるようになったネットブック(別記事参照)だが、その急速な普及の鍵となっているのは言うまでもなく価格だ。同じ10型クラスの液晶を搭載したナショナルブランドのミニノートPCが20万円弱という価格設定であったのに対して、ネットブックは10型搭載モデルで6万円弱、7型搭載モデルでは4万円弱という価格設定になっている。 それでは、なぜ従来のナショナルブランドのミニノートPCが20万円で、ネットブックは6万円なのだろうか? その秘密は部材の調達コストにあるのだが、実際のところネットブックと通常のノートPCではどの程度違うのだろうか? そのあたりの事情を、台湾のODMベンダーらを取材してわかったことなどを踏まえて考えていきたい。 ●IntelがASUSと始めた発展途上国向けの低価格PCというソリューション 誤解を恐れずに言うのであれば、そもそも“ネッ
●汎用コンピューティングで近づくCPUとGPU AMD(旧ATI Technologies)の、DirectX 10世代ハイエンドGPU「R600」が、いよいよ登場しようとしている。R600ファミリーやそのデモ映像は、先週ドイツで開催された「CeBIT」でリークされた。R600が登場すると、NVIDIAのGeForce 8800(G80)と並んで、DirectX 10世代のGPUが揃うことになる。 両社のDirectX 10 GPUは、いずれも、Unified-Shader型アーキテクチャで、無制限のシェーダプログラム長やシェーダからのメモリアクセスなど、汎用的なコンピューティングに適用できる機能を備える。また、NVIDIAは「CUDA(クーダ:compute unified device architecture)」、AMDは「Close to the Metal(CTM)」で、汎用プロ
前回、Windows Vista RTMファーストインプレッションの記事を掲載した。文末に(つづく)とあったのは、実は本音で書き出すと趣旨から外れてしまう内容になるため、抑えながら書いていたのだ。 今回はその抑えてた部分を一気に書く。市場としてはこれから盛り上がると言うのに、水を差すのは申しわけないと思うが、筆者一個人の意見として読んで頂ければと思う。 Text by Kazuhisa Nishikawa 前回、いまどきのマシンとして使ったのは、エプソンダイレクトの「Endeavor Pro4000」。確かにWindows Vistaは快適に使えたものの、CPU:Core 2 Duo E6600(2.40GHz) 、HDD:400GB/SATA II/7,200rpm、メモリ:2GB(1GB×2) PC2-5300 デュアルチャネル DDR2 SDRAM 、ビデオ:ATI Radeon X
「買い物山脈」は、編集部員やライター氏などが実際に購入したもの、使ってみたものについて、語るコーナーです。 ●Wiiのとってもヘンな取説 PLAYSTATION 3(PS3)の予約での失敗に懲りたゴトウは、Wiiの予約は周到に立ち回った。Webで情報を集め、自宅近くにある電器店チェーンが店舗予約を始めたことを知った瞬間に予約に走った。おかげで、今回は楽勝で予約をゲット。 当日は、開店前に長男と店先に行くと、Wii目当てとおぼしき人が数人。埼玉の田舎町だから、わりとのんびりしたもので、都心のWii争奪戦とはほど遠い。一番乗りでゲットした後は、速攻で自宅に戻る。 箱を開けると、「やっぱり小さい」と長男が感心する。Wiiが小さいことはよく知っていたが、こうしてPS3やXbox 360と間近で比べると、その差を実感。このサイズ差が、2つに分かれた今世代マシンの設計思想を体現している。 最近の新ゲー
■後藤弘茂のWeekly海外ニュース■ 任天堂 岩田聡社長インタビュー(4) Wiiでは門外不出のノウハウをどんどん出す 新世代のゲームコンソールWiiを発売した任天堂。Wiiでは、任天堂の内部で開発したソフトウェアのノウハウを、積極的に公開することでゲームデベロッパのサポートも充実させる。また、欧米のデベロッパにもアピールし、海外での成功も狙う。任天堂の岩田聡氏(代表取締役社長)に、ソフトウェア開発とそのサポートについて伺った。 ●任天堂のソフトウェアノウハウを社外に提供 【Q】 9月の合同記者会見の際に、私は開発環境について質問をしました。デベロッパ側のハードルを下げるために、任天堂がどのような取り組みをしているのか。それについて、次のように答えていただきました。 【岩田氏(9月)】 当然ながらゲーム開発の敷居を下げることは、私たちも非常に重要と思っています。Wiiでは、開発キットのハ
●DVDケースを目標とした省スペース筺体 【Q】 家庭に抵抗なく受け入れられコンテンツダウンロードなどのために24時間通電されるマシンというコンセプトがあり、そのために、明確な静音化と省スペース筺体化の目標があった。しかし、90nmプロセス以降のリーク電流という壁があったために、必然的にチップ設計の方針が決まったわけですね。 【岩田氏】 そうです。ただ、最初に私がDVDケースを持ち出して、この大きさに入れましょう(Wiiの筺体は「DVDケース2から3つ程度」と2005年のE3時にアナウンスした)と言った時のハードウェアチームの凍った顔は忘れられないですね(笑)。 サイズはね、最初からこれにしましょうと。家の中で邪魔者にされないためには、サイズの目標をはっきり決めておいたほうがいいと。私や竹田(竹田玄洋氏、任天堂専務)や宮本(宮本茂氏、任天堂専務)の会議で、そういう話があったんです。 【Q】
価格:3,780,000円 23日に東京ビッグサイトで開幕した「グッドデザイン・プレゼンテーション」。優れたデザインの工業製品や建築物に、「グッドデザイン賞」を与えることで有名なイベントだが、オシャレなグッズが並ぶ中、来場客の注目を集める、一風変わった出品物がある。 それは、ゲン・コーポレーションのブースにある、1人用ヘリコプター「GEN H-4」だ。 樹脂製のベンチに長さ4mのローターが2本付いただけで、窓はおろか、操縦者を囲うボディすらない、まさにパーソナルなヘリコプターである。 航空局の許可さえ取れば、無免許で操縦が可能なのが最大の特徴だ。スペックは最大高度1,000m、時速は90km。連続飛行時間は30分。実際には、法規制により、高度5m、時速10km程度の飛行が可能という。 2枚の羽は回転方向が逆に設定されており、バランスを保つようになっている。動力は、羽の根元に125cc 2気
6月のことだが、やじうまPC Watchで、東芝ライテック製のLED電球を取り上げた。 LEDライトは懐中電灯やペンライトなどの小型の照明で大いに普及しており、従来の豆球を殲滅する勢いだ。今回の製品は、もっと大型のもので、一般的な白熱電灯用のE26ソケットにそのまま装着し、LEDの特性である省電力/長寿命が、ご家庭でも享受できるという、とても興味深い製品だ。 もちろん、取材を担当した記者も、「いつ! どこで! 買えますか。直販ならすぐ買います!」というやる気まんまんなモードだった。ところが残念なことに「メインの照明として利用するにはまだ暗い。熱があまり出ないことや、点滅に強いという性質を活かした、商用施設や電飾などの用途を想定している」とのお答えで、一般の店頭には並ばないだろうという。 いったんは諦めたのだが、それからよく調べてみると、何社かのE26対応製品が店頭にも出回っている。今回、2
位置付けとしては、最も下位のグレードとしてHome Basicがあり、それの上のグレードとしてHome Premium、さらに対象マーケットは異なるがその上にBusinessとEnterpriseがあり、最上位としてUltimateがあるという感じになる。現在のWindowsのSKUから言えば、現在のHome Editionの後継がHome Basic、Media Center Editionの後継がHome Premium、Professionalの後継がBusinessとEnterpriseの2つとなるだろう。 ●Pentium系が2割、Celeron系が8割という日本市場 すでに述べたように、コンシューマ向けPCに搭載されるSKUとしてはUltimate、Home Premium、Home Basicの3つになる。これらの位置付けは米国ではとてもわかりやすい位置付けとして受け入れられ
紙の上のインクのシミという意味での文書は、とりあえず普遍だ。経年変化で薄くなったりかすれたりすることはあるかもしれないが、文字の字体が別のものに置き換わってしまうことはないだろう。手書きでも、インクジェットプリント、トナーによるレーザープリントの出力でもこの点は変わりない。だが、文字コードを元に、ダイナミックにレンダリングされるデジタル文書ではそうはいかない。 ●ClearTypeがやってくる Windows Vistaには新たなフォントとして「メイリオ」が搭載される。日本語フォントとして、初めてClearTypeに対応しているのが嬉しい。 Windows XPでは、「画面のプロパティ」のデザインタブで効果ボタンをクリックすると、「次の方法でスクリーンフォントの縁を滑らかにする」という項目を設定することができる。ここに用意されている選択肢は「標準」と「ClearType」の2種類だ。 「標
●強気の価格戦略は何を意味するのか PLAYSTATION 3(PS3)はHDDを標準搭載し、20GB HDD版が日本では59,800円(税別、税込では62,790円)、米国では499ドルで登場する。E3(Electronic Entertainment Expo)でソニー・コンピュータ・エンタテインメント(SCEI)は、PS3の価格やHDD搭載などを明らかにした。据え置きゲーム機(ゲームコンソール)としては、挑戦的な価格とHDD標準搭載は、何を意味するのか。 発表されたPLAYSTATION 3の発売日と価格。日本では11月11日、20GB HDD搭載モデルで62,790円。北米/欧州に先行して発売される 答えは非常にシンプルだ。PS3はゲームコンソールではなく、エンターテイメントコンピュータとなり、オンライン経由のコンテンツなどの受け皿となり、“ある程度”オープンなプログラミング環境と
●最新セキュリティソフトはrootkitを検知するか 前回まで、何回かにわたってSony BMGのrootkit問題について取り上げてきた。しかしそこには、rootkitによる被害を受けないためにはどうすれば良いのか、もしXCPが含まれたCCCDを再生したことのあるユーザーはどうすれば良いのか、という極めて重要なポイントが抜けていた。いつまでもXCPを非難しているだけでは何も解決しない。今回は、この点を考えてみたいと思う。 まず最初に思うのは、いわゆるセキュリティソフト、あるいはその販売会社は、今回の問題について何をしてくれるのだろう、ということだ。事件が発覚した10月31日の時点において、PCに最新のセキュリティソフトを入れてあっても、XCPの被害を防ぐことができなかったのはもう分かっている(8カ月もの間、誰も気づかなかった)。 問題は、今なら防げるのかということと、すでにXCPの被害を
米クレジットカード会社の情報流出事件の被害が広がっている。不正使用による被害はさらに膨らむ可能性もあるという。カード所有者にとっては、まさに寝耳に水の災難だ。 ●オンラインショッピングのクレジットカード決済 以前、コンベンションのために米・ラスベガスに出かけたとき、合間を見て、デスバレー国立公園へのツアーに参加したことがある。利用したツアーは、ラスベガス周辺のユニークな観光ガイドで有名な『ラスベガス大全』のものだ。 ここでは、その予約時に、電子メールでクレジットカード番号を伝える必要があった。当時も、電話での口頭による申し出や、FAXでの送信といった手段も用意されていたし、現在では、SSLによるフォームでの送信手段も用意されている。だが、電子メールでクレジットカード番号を送信しても大丈夫とする同社では、かなりユニークな説明をしている。ぼくも、この考え方に基本的に賛成だ。 要点を挙げておくと
■後藤弘茂のWeekly海外ニュース■ なぜゲーム機はPowerPCに、パソコンはx86に偏るのか 据え置き型ゲーム機(ゲームコンソール)向けCPUは、3大コンソールメーカーがPowerアーキテクチャの採用へと動いた。その一方で、広義のパーソナルコンピュータ(Macintoshを含めた場合)のCPUは、ついに最後のAppleがx86へと動いた。 その結果、ゲームコンソール=PowerPC、パーソナルコンピュータ=x86と、CPUアーキテクチャは見事にジャンルによって2分されることになった。 なぜ、ゲームコンソールはPowerPCへ、パーソナルコンピュータはx86へと偏ったのだろう。その背景には、ゲームコンソールとパーソナルコンピュータのエコノミーの違いがありそうだ。 Macintoshもパーソナルコンピュータであるため、どうしてもPC(ここではWindows PCを指す)世界の影響を受ける
このところまったく変化の無かった我が家のPC環境。しかしMac miniがその一員に加わったことで、玉突きのように何年も使い慣れてきたアプリケーション/サーバー/ネットサービスの環境が変化してきている。 といってもMac miniを導入したことを後悔しているわけではない。今や調べものや文章の執筆、インターネットへのアクセス、デジタル画像の管理や印刷などは、PCではなくMacで行なっているほどだ。 むしろ8年ほど続いた環境を見直す良いきっかけになったと思う。PCとWindowsで運営してきた我が家の環境は、オフィスというには小さく、運用中のシステムは大きすぎた。今や自宅にサーバーを持たなくても便利な自宅オフィスを作ることぐらいは簡単にできてしまう。 ●オープンなプロトコルとオープンソースのアプリケーションへ 以前にもこの連載で書いたことがあったが、我が家はユーザーが2人しかいないにも関わらず
●あとになるほど重くなるDRAMのコスト 次世代の据え置き型ゲーム機(ゲームコンソール)のアーキテクチャはどうなって行くのか。まず、もっとも不明点が多いメモリから見て行こう。 次世代ゲームコンソールの搭載する外付けDRAMメモリは、メモリ帯域が20GB/secから最大でも40GB/sec、メモリ容量は256MBから最大で512MBとなりそうだ。 容量は、コストを考えて計算すれば穏当なラインは256MBだ。しかし、256MBでは足りないというデベロッパの声も多い。現行世代のコンソールでも、メモリ量の制約への不満の声は多い。そのため、次世代PlayStation(PS3?)や次世代Xbox「Xenon(ゼノン)」といった次世代マシンは、E3でフタを開けたらメモリは512MBという可能性も非常に高い。 ゲームコンソールベンダーは、なぜメモリ容量を増やすことに慎重なのか。 基本的な部分から説明する
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く