天文台の大型望遠鏡に使われる集光レンズの鏡面加工には、従来は砥粒で磨くラッピングという加工法が用いられてきたが、加工には時間がかかり、ものによっては1年も要した。しかし、同社が超高精度な位置制御を行いながら砥石で削る研削盤を開発したことで、複雑な非曲面レンズの超高精度な研削加工が可能になり、製作期間は1カ月程度に短縮された。ハワイのすばる望遠鏡にはシュミットレンズと呼ばれる赤外線観測用のレンズが組み込まれているが、このレンズも同社の工作機械だけで研削加工されたもので、形状誤差は200 nm(ナノメートル)、面粗さは50nmに抑えられている。最近では日本の名だたる精密機器、電子機器メーカーで同社の工作機械が使われ、精巧で故障が少ないという日本製品の評判を支えている。
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