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10月18 科学社会学と反科学主義 カテゴリ:福島原発事故関連文化論 福島原発事故を契機として反科学主義的傾向が強まっていることについてはこれまで何度か議論した(例えば、この記事)。また、平川秀幸氏(大阪大学コミュニケーションデザイン・センター准教授)を含む一部の科学社会学者に見られる反科学主義的傾向についても批判した。福島原発事故に伴う日本国土の放射能汚染問題は極めて重大な問題であるが、いわゆる風評被害が問題をさらに難しくしている。放射能汚染問題に正しく対処する上で反科学主義的思想を持った人達による煽動が大きな障害となりつつある現状を考えると、反科学主義に対する理論的後ろ盾を提供している一部の科学社会学者の思想の根底にあるものを抉り出し、それを批判することは喫緊の課題と言えよう。 科学社会学は社会における科学の有り様を研究する分野としてのメタ科学である。科学的法則は価値中立的であるので、
8月4 反科学主義とメタ科学Ⅲ―科学社会学― カテゴリ:福島原発事故関連文化論 メタ科学批判シリーズの最後として、科学社会学を取り上げる。科学社会学はメタ科学の中でも新参者でその歴史は100年にも満たない。自然科学系の科学者の中で考えた場合、科学史や科学哲学には関心を持っても、科学社会学についてはその存在すら知らないのが多数派であろう。事実、私も福島原発事故を契機として初めて科学社会学という名の専門分野の存在を知った一人である。科学者は社会的存在であり、科学の成果が社会に対して大きな影響を与える以上、社会の中での科学の有り様を研究する分野としてのメタ科学の必要性は当然と言える。科学社会学が現在の社会における政策決定にどの程度の影響力を持つのかは不明であるが、科学と社会が健全な関係を保つ上で、科学社会学に求められる役割は大きい。他方、福島原発事故を契機として、科学社会学者―科学社会学の研究者
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