約6万年前にアフリカを出たヒトは、ネアンデルタール人やデニソワ人と交雑しながら進化を続け、農業を開始し、産業を発展させ、近代社会を築いた。 ここで大きな疑問が生じる。 世界に先駆けて産業革命を成し遂げ、近代化したヨーロッパの人たちは、文明を発展させる能力において、他の地域の人たちよりも優れていたのではないか? この疑問への答えは「ほぼノー」だ。しかし、「ほぼ」の内容をよく理解することが重要だ。この理解こそが、私たちの未来を考える鍵を握っている。 産業革命が“ヨーロッパで”起きた究極の理由 「世界に先駆けて近代化したヨーロッパ人は他の地域の人より優れているのか?」 このデリケートな問題に正面から挑み、進化学や生態学の考え方を取り入れて人類史を考えた本が、ジャレッド・ダイヤモンド著『銃・病原菌・鉄』だ。1997年の出版後、世界中で大きな注目を集めた名著であり、いまなおその内容は古びていない。ス
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