「統計的に有意差がないため、2つのデータには差がない」──こんな結論の導き方は統計の誤用だとする声明が、科学者800人超の署名入りで英科学論文誌「Nature」に3月20日付で掲載された。調査した論文の約半数が「統計的有意性」を誤用しており、科学にとって深刻な損害をもたらしていると警鐘を鳴らす。 「統計的に有意差がない=違いがない」は間違い 例えば、ある薬の効能を調べたいとする。統計学では一般的に「仮説検定」を行って薬を与えたグループとそうでないグループを比較し、薬効の指標となる何らかのパラメータに統計的有意差があるかどうかを見る。仮説検定は、2つの事象の差異が偶然生じたものかどうかを統計的に結論付けるものだ。 もし、統計的有意差がある(薬を与えた群のパラメータの方が有意に大きい)なら「薬には効能がある」という結論を導けるが、有意差がなかった場合はどうだろうか。 「統計的有意差がある=薬効
There could be a very serious problem with the past 15 years of research into human brain activity, with a new study suggesting that a bug in fMRI software could invalidate the results of some 40,000 papers. That's massive, because functional magnetic resonance imaging (fMRI) is one of the best tools we have to measure brain activity, and if it's flawed, it means all those conclusions about what o
先日、ある学会誌に「福島の子供たちの間で、甲状腺がんが他の地域の20-50倍上がっている」という論文が受理されたようです。(注1)最近になり、この論文が今でも世間で物議をかもしているという事を聞き、とても驚きました。なぜならこの論文は、多少なりとも甲状腺やスクリーニングの知識のある研究者の間ではほとんど問題にされないものだったからです。 しかし、このような研究者の態度がジャーナリストの反応とあまりにかい離しているために、むしろ 「福島の研究者が不当に真実を隠している」という誤解も生んでいるようです。 なぜこのようなかい離が生まれたのでしょうか? ひとつの理由は、統計や疫学、甲状腺がんやスクリーニングに関する知識の違いの差があります。もうひとつは、研究の妥当性と政府に対する批判の妥当性が混在してしまっていることがあるように思います。 ここではまず論文の限界について述べた後、この論文が報道され
科学的思考法×ランダム化試験 最近の医学的治療・薬物治療には、 ”エビデンス”ということが非常に重要視されてきています。 ”エビデンス”とは証拠、根拠などを表すevidenceという英語を指します。 経験だけに頼り何の根拠もなしに治療するのではなく、 しっかりとした試験で検討したうえで、その治療の必要性を証明するということです。 一見すると非常に合理的で何の問題もないように思いますが、 本当に落とし穴はないのか?について考察したいと思います。 まず、”エビデンスが高いデータ”とはどういうものかというと、 大規模なランダム化比較試験(Randomized Controlled Trial;RCT)で検証したデータのことを一般的に指します。 ランダム化比較試験とは何千人、何万人の人を対象にして、 「薬を使う人」と「薬を使わない人(プラセボ)」を 誰にも分からないようにランダムに割り振って、 そ
[Noah Smith, “Can social science yield objective knowledge?” Noahpinion, June 1, 2016] サヨクちっくな* 社会科学の友だちとかなり長いことメールで議論してる.お題は,「社会科学は世界について客観的な知識をもたらせるのか?」だ.どうやら,サヨクちっくな* 社会科学と人文学の界隈では,「人間の研究はその性質からして主観的な企てであって物理学や科学や生物学 etc. がもたらすような知識はけっしてもたらさない」って考えが受け入れられてるらしい. これを支持する論証は本質的に3つある.大幅にパラフレーズしてまとめよう: 1) 社会科学には政策への含意がある.このため,イデオロギーによるバイアスがいつも混入してしまい,研究者の方法選択にも結論の解釈にも影響が及ぶ. 2) 社会的現象はきわめて複雑で,そのため,自然現
A group of researchers believed that subjecting tissues to trauma could give ordinary cells stem-cell-like properties.Illustration by Chad Hagen Yoshiki Sasai was known as “the brainmaker.” One of Japan’s foremost developmental biologists, he made discoveries that illuminated the formation of the embryonic nervous system, and, using stem cells, he grew the optic cup, parts of the cerebral cortex,
Thank you for visiting nature.com. You are using a browser version with limited support for CSS. To obtain the best experience, we recommend you use a more up to date browser (or turn off compatibility mode in Internet Explorer). In the meantime, to ensure continued support, we are displaying the site without styles and JavaScript.
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く