戦国時代の話をしたい。日本の戦国史を彩った武将といえば、おそらく多くの人が、信長、秀吉、家康を思い浮かべる。私もその1人だ。 3人の武将の中でも秀吉好きは多いと思う。信長、家康のように武士の家柄に生まれたわけではない秀吉が、信長の草履取りとして家来に取り立てられてから天下人にまでなる立身出世の物語は「太閤記」としてテレビドラマなどでもお馴染みだ。 晩年の秀吉はエゲツない 一方、秀吉好きの人であれば誰もが思うことがある。信長の部下であった本能寺の変や天下統一前後までの秀吉の持つ底抜けの明るさと度量の大きさと比べ、天下人となって以降、晩年に至る秀吉はどうにもいただけない。残忍で傍若無人な振る舞いが多く、それまでの秀吉とのイメージに大きなギャップが生まれる(あるいは晩年の方が人間秀吉の本性だったのかもしれないが)。 茶道の師でもあった利休を切腹に追い込んだ。肉親でもある関白秀次を粛清。朝鮮出兵。