宇宙空間における膨張運動とゾウリムシの体細胞運動が99%以上同一であることを、英オックスブリッジ大学の研究チームが発表した。生物学と物理学を結びつけるとともに、宇宙の起源に迫る重要な手がかりとして、今後大きな波紋を呼びそうだ。論文は英科学誌「フェノメノン」オンライン版に掲載される。 研究結果を公表したのは、オ大物理学部のポール・ハリソン教授らの研究チーム。ハリソン教授はゾウリムシが細胞内で行っている「原形質流動」と呼ばれる撹拌(かくはん)運動に注目。生物学の分野において、原形質流動は動植物細胞の成長に伴って見られる運動で、アメーバの移動や、花粉管の伸長に利用していることが確認されている。 教授は、この原形質流動における細胞内物質の移動方向や速度について示した論文を読んだ際、本人が専門分野とする宇宙の膨張運動との間に多くの共通点があることを発見。「単なる偶然以上の何かがある」として、2010