音楽でも文学でも映画でも、その道になんらかの形で進もうとすると、これだけは聴いておけ、読んでおけ、観ておけというタイトルを色々なところで色々な人から聞かされることになる。私も日本映画学校に入学した際、学校側、そして担任から必見映画のリストと推薦図書のリストを渡された。だが、映画に偏った人間や団体から渡されたリストでは、どうにも心許ない。実際、そのリストは、あくまで映画学校側や担任個人の好みに偏っていたし、とりわけ推薦図書は、いかにも「社会派をきどった芸術系」の人間が好みそうなものばかりで、カール・セーガンの著書が入ったりはしていない。 また、小難しい話を抜きにしても、推薦する側が違えば当然推薦される作品もがらりと変わり、必見映画のリストだけで何冊も存在してしまい、どうせタイトルが並んでいるだけなのに何故こんな面倒臭いことになるんだと嫌になってしまう。 というわけで、ここに様々な人・媒体で紹