細田守監督による『未来のミライ』の見どころになっていたのが、悪夢的な「未来の東京駅」のシーンだった。ここでは、ほとんどのビジュアルが3次元コンピューター・グラフィックス(3DCG)によって構築されているのだという。だが主役である4歳児など、あくまで主要なキャラクターは、従来のように手描きによる2Dで表現されている。このような手法はとくに珍しいものとはいえないだろう。ここ10数年、2Dと3DCGを組み合わせる“ハイブリッド”な画面づくりが、日本の劇場アニメーションにおける主流の表現となっているのだ。 ディズニー/ピクサーに代表されるように、大規模なアニメーション制作の潮流は、世界的にいまや3DCGに傾き、キャラクターを含め、すべてをCGで描く「フルCG」作品が増え続けている。たしかに日本でも、TVアニメを中心にフルCGが増えており、『GODZILLA 怪獣惑星』や『ニンジャバットマン』など、
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