冥途の土産話 2 記憶の新しいうちに、書き留めておこうと思う。 20代前半から40代初頭まで、より具体的にいうと1989年から2007年、レコード会社の依頼で洋楽の歌詞対訳という副業をしていた。18年で200枚強手がけたと思う。何故過去形かというと、対訳の依頼が来なくなったからだ。洋楽をあまり聴かない、または洋楽のパッケージ(CD)を買わない方の為に説明すると、国内で発売される洋楽CDは、国内でプレスしたCDに、国内で印刷したインナースリーブを封入し、邦題をつけて販売する。その際、原曲の歌詞があれば、日本語の対訳をつける事が多かった。これも何故過去形かというと、どんな企業も経費削減し生き残りをかけているが、洋楽をリリースするレコード会社が経費として削減するのは、国内盤に付属する日本語での翻訳情報で、日本語の歌詞は真っ先に省略された。国内でプレスせず輸入盤にそのまま帯をつけて販売する会社も増