タグ

ブックマーク / natrom.hatenablog.com (205)

  • 「ソルトウォーターバッシング(塩水洗浄)」は危険です - NATROMのブログ

    大量の塩水を飲用して腸を洗浄すると称する「ソルトウォーターバッシング」あるいは「塩水洗浄」というダイエット法が流行っているようです*1。「自宅で簡単にデトックスできる」などと謳われていますが、医学的な観点からは、ソルトウォータバッシングはダイエットの効果に乏しいだけでなく危険です。安易に実行しないでください。 ソルトウォーターバッシングとはどういうものか ソルトウォーターバッシングの方法は、どのサイトを読んでも大差はありません。概ね、以下のようなものです。 1リットルの生理塩水をつくる(飲みやすいようにレモン汁を混ぜてもよい)。 朝起きてすぐに1リットルの塩水を20分で飲み切る。 便が出るのを待つ。 水は天然水を、塩は天然塩を使え、とか、ソルトウォーターバッシング後にサプリメントを勧めているところもありますが、だいたいこれだけです。 確かに大量の塩水を一度に飲めば、一時的に便秘は解消さ

    「ソルトウォーターバッシング(塩水洗浄)」は危険です - NATROMのブログ
    ublftbo
    ublftbo 2016/09/20
    早い
  • がん検診による絶対リスク減少はどれくらい? - NATROMのブログ

    ワクチンは有効性を過小評価されやすく、がん検診は過大評価されやすい 公衆衛生についてあまりなじみのない方にはあまり知られていないようだが、一般的にワクチンはがん検診と比較して有効性が高い。たとえば、おたふくかぜワクチンはおたふくかぜの罹患を85%減らす。一方で、乳がん検診は乳がん死を20%しか減らさない。 また、ワクチンは一次予防であるのに対し、がん検診は二次予防である。ワクチンは疾患そのものの発症を抑制するが、一方で検診は病変が見つかったら何らかの治療介入を要する。検診には偽陽性や過剰診断についての問題もある(なお、乳がん検診は乳がんの罹患を減らすどころか増やす)。子宮頸がん検診の受診割合が十分に高い海外でなぜ、HPVワクチンが開発され、接種が推奨されているのか、ここらあたりに理由がある。 ワクチンと比較して検診の利益が過大評価されやすく、害が過小評価されやすいのには理由がある。主観的に

    がん検診による絶対リスク減少はどれくらい? - NATROMのブログ
    ublftbo
    ublftbo 2016/08/11
  • 若年性脳梗塞が増えているというのは本当か? - NATROMのブログ

    日刊ゲンダイDIGITALに若年性脳梗塞についての記事が載った。「若年性の患者数はこの10年で5割も増えている」のだそうだ。 ■患者数は10年で5割増 ゆとり世代で「突然死」急増のナゼ | 日刊ゲンダイDIGITAL 脳梗塞といえば中高年以上の病と思いがちだが、最近20、30代に増えているという。テレビ東京アナウンサーの大橋未歩(発症時34)など、30代前半の発症例も珍しくないが、ここ数年、ゆとり世代の脳梗塞患者が目立つというのだ。 「いわゆる『若年性脳梗塞』は医学的定義では50代未満です。ただ近年、ストレス要因を中心とした20代の発症例は増えています」(山野医療専門学校副校長で医学博士の中原英臣氏) 年間7万人が死亡する脳梗塞のうち、若年性は約1割。若年性の患者数はこの10年で5割も増えている。 臨床的な感覚では若年性脳梗塞が「10年で5割増加」しているようには思えないので調べてみようと

    若年性脳梗塞が増えているというのは本当か? - NATROMのブログ
    ublftbo
    ublftbo 2016/07/24
    患者調査のデータならあるので、http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/NewList.do?tid=000001031167 ここら辺から推計したのかも知れません。
  • 薬害オンブズパースン会議の「個々の症状ごとに比べても意味がない」という批判の解説 - NATROMのブログ

    名古屋市がHPVワクチン(いわゆる子宮頸がんワクチン)の接種者と非接種者を対象に行ったアンケート調査において、「社会的影響が大きく、市だけで結論は出せない」として最終報告書では評価を示さなかったことが報じられた。 ■子宮頸がんワクチン調査で名古屋市が結論撤回:朝日新聞デジタル 調査は、ひどく頭が痛い▽簡単な計算ができなくなった▽手や足に力が入らない、といった接種の副反応にみられる24の症状の有無などを尋ねるもの。その結果、接種者に「多い症状」はなかった。一方、接種者に「少ない症状」は、関節やからだが痛む▽杖や車いすが必要になった、など15症状あった。 これを受け、市は昨年12月、「接種者に有意に多い症状はなかった」との評価を発表したが、薬害監視の民間団体「薬害オンブズパースン会議」が「副反応の症状は複合的で、一人が複数の症状を持っている。個々の症状ごとに接種者と非接種者との有意差を比べても

    薬害オンブズパースン会議の「個々の症状ごとに比べても意味がない」という批判の解説 - NATROMのブログ
    ublftbo
    ublftbo 2016/06/28
    この問題、「有意」概念に無反省に頼り過ぎ、という所があると思います。それから、こういう調査研究は、情報バイアス(思い出しバイアスなど)を無視できないですね。 http://www.city.nagoya.jp/kenkofukushi/page/0000073419.html
  • クロロフィルが予防する謎の疾患「月琴炎」とは何か - NATROMのブログ

    約10ヶ月前につぶやいた■三宅洋平氏についてのツイートが最近になってまたリツイートされはじめた。ミュージシャンである三宅洋平氏が、参議院議員選挙に立候補することを表明したためらしい。ちなみに、三宅洋平氏はこんな感じの方。 個人ができるTPPへの最善の処置は、マクロビやローフード、ナチュラルハイジーン、自然、オーガニックフード、湧き水、EMや乳酸菌による土壌改良、発酵品、備長炭による浄水・空気清浄、自然療法、ホメオパシー、漢方などの正しい知識と実践を身につけ、医療に依存せずに済む身体を作る事。— 三宅洋平 / Yohei Miyake (@MIYAKE_YOHEI) 2016年2月5日 この三宅洋平氏が店主である「三宅商店」では、「正しい知識と実践」に基づいてさまざまな商品が販売されているというわけ。たとえば「まこも茶 粉末 150g (宮崎産)」は6,480円。去年の8月の時点では、「

    クロロフィルが予防する謎の疾患「月琴炎」とは何か - NATROMのブログ
    ublftbo
    ublftbo 2016/06/21
    ネタバレになって面白くないので消そう
  • サンデー毎日での丸山ワクチンの記事について - NATROMのブログ

    サンデー毎日2016年6月5日号にて『丸山ワクチンはやはり「がん患者」に光明』という記事が掲載された。ジャーナリストの森省歩(もり・せいほ)氏による。プロフィールによると、もともとは政界ものに定評があり、2012年に自身が大腸がんの手術を受けて以降は医療ものも手掛けているそうである。週刊文春に『乳製品をやめたらがんが治った』という記事や、文藝春秋に『川島なお美氏さんはもっと生きられた』という近藤誠氏のインタビュー記事を書いている。 森氏は2012年にstage IIIAの大腸がんと診断され、手術後に再発予防のための経口抗がん剤の服用を勧められるも辞退し、丸山ワクチンを選択したそうである。stage IIIの大腸がんの術後補助化学療法は現在の標準的な治療法である。大雑把には、術後補助化学療法によって再発やがんによる死亡を3分の1から4分の1減らすことができる*1。おおむね、日の大腸がんの術

    サンデー毎日での丸山ワクチンの記事について - NATROMのブログ
    ublftbo
    ublftbo 2016/05/29
  • コレステロールを下げると危険なのか? - NATROMのブログ

    相関関係が因果関係を示すとは限らないことは、みなさまよくご存知であろう。有名な例は朝と成績の関係である。朝摂取と良好な成績に相関関係があることは、朝をきちんとべる学生ほど学校の成績が良いというデータからわかる(こういう研究を観察研究という)。しかしながら、朝をきちんとべることが良い成績の原因かどうかはなんとも言えない。因果関係がなくても、朝と成績の相関関係が生じることはありうるからだ。たとえば、教育に熱心な家庭環境が朝摂取と良好な成績の両方に影響を与えている場合は、朝摂取と良好な成績に因果関係はないが相関関係は生じる*1。だとすると、家庭環境をそのままにして、ただ朝だけべるようにしても成績は上がらない。 「朝べれば成績が上がる」と言いたいのであれば、もともと朝べていなかった生徒集団を、朝べさせる群(介入群)と朝べさせない群(対照群)の二つに分け

    コレステロールを下げると危険なのか? - NATROMのブログ
    ublftbo
    ublftbo 2016/03/22
  • 肝臓洗浄(レバーフラッシュ/肝臓デトックス)は本当か? - NATROMのブログ

    「肝臓洗浄」とは肝臓や胆のうにある胆石を排出させ、肝機能の改善など効果をうたう民間療法です。「レバーフラッシュ」とか「肝臓デトックス」とか呼ばれることもあります。肝臓洗浄にはいろんなやり方があるようですが、典型的には空腹時にオリーブオイル、グレープフルーツジュース、エプソムソルト(硫酸マグネシウム)、水を特定の手順で飲みます。その後体から出てきた排泄物(要するにウンコ)をザルで濾すと、大小さまざまな緑色の「胆石」が大量に得られるというのです。"liver flush"(レバーフラッシュ)で画像検索すると写真を見ることができます。 残念ながら肝臓洗浄はインチキです。確かに胆道は十二指腸に開口していますので、小さな胆石であれば胆道から腸管を通って排泄されることはあります。しかし、肝臓洗浄で出てくるような2-3 cmもの「胆石」は通常は胆道を通りません。また、一度にこれほど大量の「胆石」が排泄さ

    肝臓洗浄(レバーフラッシュ/肝臓デトックス)は本当か? - NATROMのブログ
    ublftbo
    ublftbo 2016/02/24
    周知
  • 林衛さんにお尋ねして、いまのところお返事がもらえていない質問のリスト(2016年2月19日) - NATROMのブログ

    福島の小児甲状腺がん検診において「早期発見・治療が効果をあげていると考えられる」*1と仰られましたが、その「効果」は何をアウトカムとして評価していますか? がん検診の効果を「5年生存率や10年生存率」「診断されたがん全体における早期発見されたがんの割合」で測ってはならないというのは言うまでもありません。一般的には、がん死をアウトカムとして評価します。甲状腺がんの場合は、がん死が生じにくいゆえに多臓器転移や甲状腺全摘術が代理指標の候補となりますが、私の知る限りでは福島の小児甲状腺がん検診が、これらのアウトカムを減らしたという証拠はありません。そこで、林衛さんが何をもって「効果をあげている」とおっしゃったのか、確認したいのです。 大人の甲状腺がん検診が有効でないことについては同意できますか? 私の知る限りにおいて、甲状腺がん検診が有効である(つまり、甲状腺がん検診を受けると、受けない人と比較し

    林衛さんにお尋ねして、いまのところお返事がもらえていない質問のリスト(2016年2月19日) - NATROMのブログ
    ublftbo
    ublftbo 2016/02/19
    疫学の教科書すら見ない人(達)ですものね
  • 澤田石先生からのご質問へのお返事、および、こちらからの質問の再掲。(2016年2月6日) - NATROMのブログ

    澤田石先生、リプライありがとうございました。今回はたくさんご質問をいただいたので、ブログのほうでお答えいたします。 「私が個人批判をする条件は現実世界で知り合いである」と言いつつ、一方で、「現実世界で知り合い」ではない村中璃子氏に対しては批判している矛盾について #NATROMさんへ NO. 彼女に内容証明郵便で、公開質問状を出すことになりそう#上昌弘 君と #久住英二 君にもおそらく(彼ら/彼女への警告) 医師法は医者としての倫理違反を厚労大臣が行政処分できると規定してます https://t.co/dNpi8JicrU— 澤田石 順(生活の党) 吉良議員応援 (@sawataishi) 2016, 2月 4 医療ジャーナリストの伊藤隼也氏に対して批判をしないのはなぜか、という指摘に対して澤田石先生は「私が個人批判をする条件は現実世界で知り合いである」と言いました。それならば、「現実世界

    澤田石先生からのご質問へのお返事、および、こちらからの質問の再掲。(2016年2月6日) - NATROMのブログ
    ublftbo
    ublftbo 2016/02/06
  • 澤田石先生に対する反論と不確実な医療における考え方について(2016年1月30日) - NATROMのブログ

    ■澤田石 順(生活の党) 吉良議員応援 on Twishort: ■ #HPVV ヒトパピローマウイルスワクチン #…に対する反論です。 ASIA syndromeについて。医療介入はリスクとメリットを勘案して判断するべきものでは? 1)重要論文 ``Human Papilloma Virus Vaccine and Primary Ovarian Failure: Another Facet of the Autoimmune/Inflammatory Syndrome Induced by Adjuvants'' American Journal of Reproductive Immunology (2013) ⇒ http://www.luontaisnetti.fi/hpv/3%20cases%20of%20Primary%20Ovarian%20Failure%20follow

    澤田石先生に対する反論と不確実な医療における考え方について(2016年1月30日) - NATROMのブログ
    ublftbo
    ublftbo 2016/01/30
    細かいですが日付が2015年になっています
  • 「なんで僕が腹痛なんか診なきゃいけないの?」 - NATROMのブログ 2016-01-05

    の医療の問題を考える上で、いろいろ示唆に富むまとめ。 ■「日の病院はどーして全く専門知識のない患者人に受診科を選ばせるのか。自分で科を選んだ結果「何でもありません」と言われて大病だった事がどれだけあったことか(°_°)」に対する意見・感想のまとめ - Togetterまとめ 病院の受付で腹痛を訴える女性。泌尿器科か内科か選べと言われてるが自分じゃわからないですっ!と訴えてる。日の病院はどーして全く専門知識のない患者人に受診科を選ばせるのか。 患者さんは悪くない。受付の事務員が悪い。他の人のコメントにもあるように、患者さんは総合病院に受診する前に診療所を受診して紹介状を書いてもらえばよかったという点はあるにせよ、どの科を受診するかの判断を患者さんに投げていいわけがない。「患者に選ばせないと後で苦情が出る」という指摘ももっともであるが、「泌尿器科か内科か選んでください」「自分じゃわ

    「なんで僕が腹痛なんか診なきゃいけないの?」 - NATROMのブログ 2016-01-05
    ublftbo
    ublftbo 2016/01/05
    生々しいねえ。/ 私の身近の人間も、耳鼻科と皮膚科から自分で選ばされた。選んだ基準は、「待ち時間の短さ」だったそう。そしてその後、先の2つのどちらでもない科にまわされたとさ。
  • 2015年の年間ベスト記事(自薦) - NATROMのブログ

    「見えない道場舗」のgryphonさんが「ブログ書いてる人は、年末に自分の記事の「年間ベスト」を紹介してよ」と、ご提案されていた*1。光栄なことにidコール付きでご指名もいただいたので、2015年に書いた記事のうち、3つほど再紹介してみよう。 ■「過剰診断」とは何か 過剰診断とは「治療しなくても症状を起こしたり、死亡の原因になったりしない病気を診断すること」である。この記事はシノドスからも転載依頼があった。がん検診の限界についてはここ数年はぼつぼつ報道されつつあるが、過剰診断についてはあまり知られていなかったようだ。 できるだけ短く書きたかったが、必要最小限のことだけに限っても、あれだけ長くなった。近藤誠氏の「がんもどき理論」と混同される誤解は予想できていたが、他にも招きやすい誤解があることを学んだ。最初に定義を明示し、何度も繰り返しているにも関わらず、「手術の必要のないような小さながん

    2015年の年間ベスト記事(自薦) - NATROMのブログ
    ublftbo
    ublftbo 2015/12/31
    来年も期待してますぜ
  • 韓国における甲状腺がんの手術が減少した - NATROMのブログ

    韓国における甲状腺がんの過剰診断では、1993年と比較して2011年には韓国の甲状腺がんの罹患率が15倍になったという論文を紹介した。同じ著者が、2014年の4月〜6月の四半期から手術の件数が減ったことを報告している*1。図を引用するのが手っ取り早い。棒グラフの棒は、2012年までは韓国における各四半期の甲状腺がんの手術数の平均を、2013年からは各四半期の手術数を表している。 2014年の4月〜6月から韓国における甲状腺がんの手術の件数が減少した。Ahn HS and Welch HG, South Korea’s Thyroid-Cancer “Epidemic” — Turning the Tide, N Engl J Med 2015; 373:2389-2390 より引用。 2001年から2012年までずっと甲状腺がんの手術数は増加し続けている。これは甲状腺がんの真の増加を反映

    韓国における甲状腺がんの手術が減少した - NATROMのブログ
    ublftbo
    ublftbo 2015/12/12
  • 乳がん検診の利益とリスクを図で説明してみる - NATROMのブログ

    がん検診には利益と不利益がある。利益は早期発見・早期治療によって、がんによる死亡や進行が減ることである。不利益は偽陽性や過剰診断などである*1。偽陽性は、実際にはがんではないのに「がんの疑いがある」と診断されることで、過剰診断は、将来死亡や症状を引き起こさないがんを診断されることである。偽陽性と過剰診断は異なる概念である。詳しくは■「過剰診断」とは何かで解説した。 偽陽性は、精密検査でがんでないと診断されるので、がんの治療まではなされない。しかしながら、余分な検査や精神的な不安を招く。過剰診断は、たいていはがんの治療を受けることになるので、不利益はさらに大きい。 あらゆる医療と同じく、がん検診を受けるべきかは、利益と不利益のバランスによって決まる。個人の価値観や個人的なリスク(家族歴など)にも左右されるが、平均的なリスクを持つ人たちに対するがん検診については、公的機関がガイドラインを発表し

    乳がん検診の利益とリスクを図で説明してみる - NATROMのブログ
    ublftbo
    ublftbo 2015/11/28
  • スクリーニング効果の定義 - NATROMのブログ

    ややこしい話になるので、まずは結論から書く。「スクリーニング効果」の定義には混乱があり、過剰診断を含む意味で使う論者もいれば、過剰診断を含まない意味で使う論者もいる。最近では、過剰診断を含まない意味で使われることが多くなった。今後は、スクリーニング効果という用語は過剰診断を含まない意味で使うのがスタンダードになると思われる。 検診(スクリーニング)を行うと、診断される病気の数は増える。具体的な事例で説明したほうがわかりやすい。余計な議論を呼ばないように、ある高齢者集団に前立腺がん検診をしたとしよう。検診前はその集団の前立腺がんの罹患率は1年間で10万人中20人であった。この20人はすべて前立腺がんによる症状がきっかけで診断されていた。ところが前立腺がん検診を行うと、自覚症状から診断される20人に加え、10万人中80人の前立腺がんが発見された。検診前と比較して、罹患率は20人/10万人年から

    スクリーニング効果の定義 - NATROMのブログ
    ublftbo
    ublftbo 2015/11/20
    手許の疫学・公衆衛生・保健統計の本を7・8冊見てみましたが、「スクリーニング効果」「過剰診断」ともに、それらが指す概念に触れてはあっても、用語そのものは、索引にも本文にも載っている物はありませんでした。
  • 新生児へのビタミンK投与をデメリットとみなす「日本おまたぢから協会」代表・立花杏衣加氏 - NATROMのブログ

    2009年に、山口県で、ビタミンKを投与されなかった新生児が硬膜下血腫により死亡した事件がありました。ビタミンKは血液を固める作用のある因子の合成に必要で、ビタミンKが不足すると出血しやすくなります。新生児はとくにビタミンKが不足しやすく、ビタミンKが与えられない母乳育児の新生児の約2000人に1人がビタミンK欠乏性出血症を発症していました。先進国ではほぼ全ての新生児に出血予防のため、ビタミンKが与えられます。日ではシロップ(ケイツーシロップ)として経口投与されます。 2009年の山口県の事件においては、助産師を相手取り、死亡した新生児の母親が損害賠償請求訴訟を起こしました。訴状によれば、助産師は母子手帳にビタミンKシロップを投与したという嘘の記載を行い、その代わりにホメオパシーのレメディ(薬理学的にはただの砂糖玉)を与えていました。助産師が所属していた「ホメオパシー医学協会」は、それま

    新生児へのビタミンK投与をデメリットとみなす「日本おまたぢから協会」代表・立花杏衣加氏 - NATROMのブログ
    ublftbo
    ublftbo 2015/10/09
  • 時系列研究でも甲状腺がん検診ががん死を減らしたとは言えない - NATROMのブログ

    cyborg0012さんによる「韓国ではスクリーニングブームが始まった2000年前後から年齢調整死亡率が低下している」という主張が正しくないことを指摘するために、前回のエントリー(■韓国において、1997年から2011年にかけて、甲状腺がんによる死亡率は低下したとは言えない)を書いた。これをわかりやすく一枚の図にまとめてみた*1。 韓国における男性の甲状腺がんの年齢調整死亡率の年次推移からは「2000年前後から年齢調整死亡率が低下している」とは言えない Y. M. Choi(2014)*2においては、5年おきのデータしか提示されていなかったので、「2000年から2010年にかけて死亡率が低下した」と誤って解釈してしまうのは仕方がない。しかし、こうして毎年度のデータを提示することで、少なくとも「韓国では2000年前後から年齢調整死亡率が低下している」という主張は取り下げていただけるものと期待

    時系列研究でも甲状腺がん検診ががん死を減らしたとは言えない - NATROMのブログ
    ublftbo
    ublftbo 2015/09/15
    NATROMさんの心を折ったつはもの
  • 韓国において、1997年から2011年にかけて、甲状腺がんによる死亡率は低下したとは言えない - NATROMのブログ

    私の知る限りにおいて、一般集団に対しての一律の甲状腺がん検診を推奨する専門家はいない。それどころか、過剰診断をはじめとしたデメリットが大きいことに警鐘が鳴らされている(参考:■韓国における甲状腺がんの過剰診断)。しかしながら、必ずしもその理由については十分な理解がなされていないようである。 たとえば、cyborg0012さんによれば、韓国の甲状腺検診はがんの死亡率の低下に寄与しているのだそうである。 @Bananaboatz69 韓国の甲状腺健診は癌再発率や死亡率の低下に寄与しており、これを過剰診断論に利用するのは非科学的ですね。改めて、重要な論文紹介して頂き、ありがとうございました。@hayano— cyborg001 (@cyborg0012) 2015, 9月 3 韓国ではスクリーニングブームが始まった2000年前後から年齢調整死亡率が低下している。1985−2000年に0.19%か

    韓国において、1997年から2011年にかけて、甲状腺がんによる死亡率は低下したとは言えない - NATROMのブログ
    ublftbo
    ublftbo 2015/09/07
  • 「打つと他の国から入国拒否されるワクチン」について - NATROMのブログ

    ■子供の予防接種拒否について思うこと:Unwise decisions尊重の限界 - Noblesse Oblige 2nd by iGCNのブックマークにおけるyou21979 さんのコメント。 ■はてなブックマーク - speculative and investment market hacking - 2015年8月29日 ワクチンはインフルかそうでないかで分けて考えたほうがいい。子供が受ける奴は打ったほうがいいけど打つと他の国から入国拒否されるワクチンもあるからひとまとめに考えないほうがいいよ。(入国拒否されるのはBCG) 概ね正しい。BCGを接種することでツベルクリン反応が陽性になり、結核感染が疑われ、国によっては胸部レントゲン撮影や予防内服を要求されることがある。 BCGは結核菌ワクチンである。接種すれば結核を100%を防げるというものではなく、効果は限定的であるが、小児の結

    「打つと他の国から入国拒否されるワクチン」について - NATROMのブログ
    ublftbo
    ublftbo 2015/08/30
    この話だと分かるのですが、「打つと他の国から入国拒否される」(you21979氏)という表現はどういうことなのだろう、と思いました。「BCG接種歴が入国出来ないことの十分条件である」ように読めたので。