団地の狭いベランダでゴーヤーを育てている。初めて栽培を試みたのは24年前のことだから節電対策ではない。沖縄出張で味を覚えたゴーヤーチャンプルーが狙いだったが、うまく実を結ばなかった▲昨年からの再挑戦は快調だ。今夏も既に上の階のベランダ下まで葉が茂り「緑のカーテン」らしくなってきた。最初の収穫となる数個の実もふくらんでいる▲毎朝水をやりながら思うのは、まず東北の被災地のことだ。一部の仮設住宅にゴーヤーの苗を植えたプランターが配られる場面がニュースで流れ、目に焼き付いた▲あの苗たちは順調に育っているだろうか。日に日につるを伸ばし、緑の面積を広げてゆくけなげさは、節電以上に被災者の心の支えになっていそうな気がする。そうであってほしい▲沖縄にも思いが飛ぶ。24年前に会った芥川賞作家、大城立裕さんのエッセー「休息のエネルギー」(87年刊)には「どれだけ踏みつけにされても、懲りずに『祖国』を求める心情
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