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ブックマーク / blog.a-utada.com (24)

  • クルマの完全自動走行時代はいつやってくる?: 歌田明弘の『地球村の事件簿』

    限定的な自動走行時代はもう間もなく来そうだ。 しかし、日で完全自動走行できるようになるのは、 けっこうたいへんかもしれない。 ●自動走行車の発売はもう間もない グーグルの自動走行車は、技術的にはほとんど事故を起こさずに目的地に行けるぐらいのレベルに達しているようだ。これまで事故が起きたと報道されたのは二度で、一度は信号で停止したときに追突された。これは相手に非があるとのことだった。昨年夏もネットメディアがグーグルの無人走行車の事故を写真入りでスクープした。しかしこれも、自動走行からドライバーの運転に代わったときに起きたものだとグーグルはすかさずコメントを出した。「自動走行は危険だ」というイメージができないように、グーグルは気を使っている。 おもしろいことに、グーグルのこの自動走行車のプロジェクト・リーダー、セバスチャン・スランは、ヘリコプターの自動走行も研究している。 考えてみれば、空を

  • グーグルに対して怒りまくったスティーブ・ジョブズ: 歌田明弘の『地球村の事件簿』

    邪悪にならないというグーグルの題目はうそっぱちだと 激しく怒った人物がいる。スティーブ・ジョブズだ。 ジョブズはなぜそんなに激しい怒りを抱いたのか。 ●「崇拝者」に手ひどく裏切られたジョブズ このところ創立者2人や最高幹部たちの取材を踏まえてグーグル内部を書いたスティーブン・レヴィの『グーグル ネット覇者の真実』というをとりあげている。このでとくにおもしろかったのは、スティーブ・ジョブズを激怒させたくだりだ。 グーグルの創立者サーベイ・ブリンとラリー・ペイジは、ジョブズを崇拝していた。大学院生のときにグーグルを創立し、会社経営に長けた人間をCEOとして迎え入れることになり、結局はソフトウェア企業ノベルのCEOをしていたエリック・シュミットに白羽の矢が立ったが、そもそもブリンとペイジのお眼鏡にかなっていた候補者はスティーブ・ジョブズただひとりだったという。アップルに戻って立て直しにかかっ

  • 良識を発揮できるのは政治家ではなくて素人(しろうと) ――討議型世論調査: 歌田明弘の『地球村の事件簿』

    歌田明弘の『地球村の事件簿』 週刊アスキー連載「仮想報道」などの原稿のアーカイヴやリンクが中心です(詳しくは「プロフィール」参照)。編集部との話し合いで、週刊アスキーの原稿は発売後、次の金曜日以降に公開することになっています。つまり、実際に書いたのは公開日の2週間ほど前です。 政治家の議論がたいていおもしろくないのは、立場があらかじめ決まっているからだ。野党の政治家は、与党の言うことに反対するつもりで議論している。た とえ内心は相手の言うことがもっともだと思っても、ともかく反対する。意見が変わらないのでは議論を聞いていてもスリリングではない。国会の議論も同じで、どこの党の政治家かによって言うことが決まっている。 いまの国会を与党・民主党は「熟議の国会」などと呼んでいるそうだ。参議院で過半数割れしている現状では、与党は、野党と話し合って賛成してもらうしかない。それでそう言っているわけだが、野

  • シロウトが政治決定をする時代がやってくる?: 歌田明弘の『地球村の事件簿』

    裁判員は法律のシロウトであるにもかかわらず、 妥当な判断をしているようだ。 それならば、政治についてもシロウトにゆだねてみては? ●政治にも裁判員制度 裁判員制度に対して、シロウトの裁判員で大丈夫なのかという心配があったが、メディア報道などで知るかぎり、かなりうまくいっているようだ。 クジで選ばれた裁判員が、むずかしい事件にもきちんと判断し妥当な答えを出せるのであれば、政治についても同じことができるのではないか。たとえば消費税増税の是非 とか、これからの社会保障をどうするかなどといったことについても判断できるのではないか。 しかし、こうしたむずかしい政策について少数のシロウトが判断して、ほかの人が納得するかどうか。そのほうがむしろ問題かもしれない。多くの人に納得してもらうためには、クジで選ぶにしても、前回までとりあげた討議型世論調査のように、人口動態なども配慮して「みんなの意見」を代表して

  • 政治家が決められなければ市民が決める――「ふつうの人びと」がまとめた財政赤字削減策: 歌田明弘の『地球村の事件簿』

    歌田明弘の『地球村の事件簿』 週刊アスキー連載「仮想報道」などの原稿のアーカイヴやリンクが中心です(詳しくは「プロフィール」参照)。編集部との話し合いで、週刊アスキーの原稿は発売後、次の金曜日以降に公開することになっています。つまり、実際に書いたのは公開日の2週間ほど前です。 日では、消費税値上げの法案が、国会以前に与党内で揉めて行き詰まりかけている。アメリカでもオバマ政権は、財政赤字削減のため高所得者層へ課税したいが、議会は野党の共和党が多数派で承諾しない。共和党は「増税ではなくて支出を減らせ」というが、社会保障などを充実させたいオバマ政権はそれには反対だ。こうして日でもアメリカでも、政治が行き詰まっている。 解決策がないのかといえば、なくはないようだ。「ふつうの人びと」に考えて結論を出してもらえばいい。 えっ、それなら政治家はいらないじゃないかと思うかもしれないが、実際そのようだ。

  • 選挙によらずして民意を汲みとる方法: 歌田明弘の『地球村の事件簿』

    一般意志2・0は、無意味なユートピア思想か、 それともすでに実現されているものなのか。 ネットに飛び交う意見から、その可能性を考えてみる。 ●無意味なユートピア思想 東浩紀氏の『一般意志2・0』について前回までの原稿を書いたあと、ネットで出ている意見をあれこれ読んでみた。『一般意志2・0』は、ネットで民意を把握し、統治に反映することを提案している。読んだなかでとくにおもしろかったものがふたつあった。 ひとつは『一般意志2・0』は、国家が暴力装置だという事実を理解していない、政治的に無意味なユートピア思想だという池田信夫氏の辛辣な批判だ。 すでに書いたように、東浩紀氏の『一般意志2・0』は前半と後半で落差がある。 前半を読むと、いまの間接民主主義に代わる直接民主主義の可能性が示されるのではないかと期待を抱くのだが、後半に示される具体的なシステムの例はニコニコ動画である。 国会の議論や審議会な

  • コミュニケーション不要のデータベース政治の可能性: 歌田明弘の『地球村の事件簿』

    選挙によらずして「民意」を汲みとる、 かつてルソーが夢見た政治の可能性が このネットの時代になってほのかに見えてきた。 ●予測市場が切り開く政治 民主主義には議論が必要だ。議論もせずに決めるのは独裁的だと思われている。 しかし、いまの日政治は、議論ばかりでなかなか決まらない。たとえ決まったとしても、妥協に妥協を重ね、成果があがらない。あげく「いまの政治に必要なのは独裁だ」などと過激なことを言い出す人まで現れる。極論ではあるが、政治の現状を見ると共感する人もいるだろう。 東浩紀氏の『一般意志2・0』は、議論を経ない統治の可能性を検討している。 フランスの思想家ルソーは、著書『社会契約論』で、「一般意志」によって社会が統治されるべきことを説いた。 この「一般意志」というのはきわめてわかりにくい概念で、個人の意志の総和つまり世論ではない。複数の個人の意志から「相殺しあうプラスとマイナスを取り

  • ソーシャル・メディアでは、誰もが「美しくてステキ」: 歌田明弘の『地球村の事件簿』

    フェイスブックの先進国アメリカでは、数々の病理が生まれている。 「いかにも」な症状ばかりで、 日でもまもなく「発症」するかもしれない。 ●嫉妬深くなる――フェイスブック症候群1 詳細なプロフィールを登録させるフェイスブックにはプライバシーの問題がつきまとっているが、米メディアによれば、それ以外の問題も起こっている。 ツイッターやフェイスブックでつながっている人は、会ったことがなくてもその行動や考えがわかる。こうしたネット上の知りあいは、リアルな世界の知りあいよりもずっとよく知った間柄になる。 だから以前タイトルにしたように、「フェイスブックはストーカー?」ということにもなってくるのだが、ツイートなどをずっと追いかけていると、短編小説を読んでいるような気がしてくる。どこにでもいそうなふつうの人だけど、そこには喜びも悲しみもあって共感を感じる‥‥などということもよく起こる。 リアルな人間の記

    ushiwatat
    ushiwatat 2012/02/15
    メモ。Facebookでもプライベートグループ作れたりするので、SNSというより自己表現の話かな。 ソーシャル・メディアでは、誰もが「美しくてステキ」
  • フェイスブックはストーカー?: 歌田明弘の『地球村の事件簿』

    世界最大のSNSフェイスブックと、政府の機密情報をあばくウィキリークス。 いまのネットを象徴するこのふたつの組織は、似た信念に駆られている。 ●フェイスブックうざい、消えてよし 「ツイッターやフェイスブックのようにリアルタイム性の強いソーシャル・メディアでは、自分が何をしているかが他人に筒抜けになる。なんでわざわざそんなことを伝えなきゃなんないんだ」と以前書いたが、フェイスブックについてあれこれ読むと、どうやらこうした違和感は、フェイスブックというソーシャル・メ ディアをめぐるまさに核心の疑問だったようだ。「よくある疑問」であると同時に、フェイスブックの創立者ザッカーバーグが、いまの社会に突きつけた挑戦で もある。 ザッカーバーグの思想の源には、情報の透明性についての信念がある。それはひとことで言えば、「透明になればなるほど世の中はよくなる」というものだ。 そして、好むと好まざるとにかか

  • リンク機能が生んだニュースメディアの危機: 歌田明弘の『地球村の事件簿』

    ウェブのリンクは、この時代の最大の発明のひとつだが、 この機能がそもそもニュースメディアの生き残りをむずかしくしているのかもしれない。 ●ネットへの移行準備が進む新聞 我が身にやって来なくても、失業や倒産のニュースには気が重くなる。海の向こうの話であってもそうだ。 アメリカではいまや大量の記者がクビになって路頭に迷っている。 3月12日のニューヨークタイムズによれば、アメリカで数少ない全国紙USAトゥデイなどを出している全米最大の新聞発行会社ガネットは、07年と08年の2年間で全体の22パーセントにあたる8300人のクビ切りをしたという。90年代に記者がもっとも多い新聞社のひとつだったロサンジェルスタイムズも1200人の記者を半分にした。ワシントンポストは、6年前に900人以上いた記者を700人以下にした。マイアミ・ヘラルドはすでに減らしている人数からさらに19パーセント減らした。サンフラ

    ushiwatat
    ushiwatat 2009/07/05
    |リンクはまさしくコンテンツ企業の基盤を大きく変える時限爆弾だった。/「コンテンツの使い回し」は、ネットに移行しなくてもやられている。|
  • 有料ブログはウェブにとって善か悪か?: 歌田明弘の『地球村の事件簿』

    リンクをクリックしてアクセスしたら有料のブログだった。 そんなことになったらイヤだなと思うだろうが、 そうしたブログの誕生にも、少しばかりの理はあるように思う。 ●ブログのレベルは上がっているのか下がっているのか 日のブログの水準は上がっているのか下がっているのか。 「ブログがどんどんつまらなくなっている」といったことを書いて、炎上まがいの 騒ぎになったブログがあった。自分たちは楽しんでやっているのに「つまらなくなった」などと言われれば、熱心にブログを書いている人たちは不愉快だろう し、実際のところ、膨大な数にのぼるブログのレベルが全体として上がっているのか下がっているのかは誰にもわからないだろう。 ただ、しばらくぶりにアクセスしてみるとつまらなくなったと感じる有名ブログはよくある。 有名になりすぎて、以前のように好き勝手なことを書けなくなってしまったと思われるブログもあるし、有名になり

    ushiwatat
    ushiwatat 2009/07/05
    有料ブログ・有料サイトの可能性について。|たいていの人にとっては、プロの物書きが減っても困りはしないだろうが、どのメディアを見てもつまらない文章しか載っていないというのはイヤだろう|
  • ニュース記事を有料に戻す方法: 歌田明弘の『地球村の事件簿』

    「新聞の危機」を超えてもはや「ニュースの危機」だとまで言われ始めたアメリカの大新聞で、有料化実現のために「談合を認めろ」という声まで上がっている‥‥ ●未来の喪失 経済危機によって、「この半年ほどのあいだにまったく別の世界になってしまった」と思っている人は現在、世界中に数多くいるだろうが、ニューヨークタイムズの幹部もまたそう思っているにちがいない。 少なくとも昨年前半までは、アメリカの大手新聞や雑誌はネットの広告収入に自分たちの未来を託そうと、無料で読める記事を大幅に増やす方向に向かっていた。この欄でも紹介したように、ニューヨークタイムズは2007年9月に有料課金を基的にやめ、過去の記事についても1851年から1922年までと87年以降は無料でアクセスできるようにした。タイムやニューズウィーク、スポーツ・イラストレイテッド、ポピュラー・メカニクスなどの雑誌も何十年分もの記事に無料でアクセ

    ushiwatat
    ushiwatat 2009/04/26
    フランスでの無料掲載中止の申し合わせ案や、タイム誌のニュース有料化(小額決済)の提案。|いまや「新聞社の危機」にとどまらず、「ニュースの危機」さえ語られるようになってきた|
  • 無料経済はバラ色か?: 歌田明弘の『地球村の事件簿』

    「ロングテール」を流行らせた米誌編集長が、「無料経済」のを書こうとしている。 しかし、何でも無料というのは無理だという声も上がり始めた。 ●「ロングテール」の次は「フリー」 「ロングテール」は、IT流行語大賞とでもいったものがあれば受賞しただろう。提唱したのは米ワイアード誌編集長のクリス・アンダーソンだが、彼はいま『フリー』というを書いているらしい。アマゾンなどでも、今年6月から7月にかけて刊行されると、事前予約登録を受けつけている。 フリーペーパーにフリーマガジン、ネットでもフリーのソフトがダウンロードできるし、最近は、グーグルが、ワープロや表計算、プレゼンソフトまでネットで無料提供している。ロングテールで一世を風靡したアンダーソンが、次はこうした無料経済について分析するというわけだ。 その予告ということか、アンダーソンは、昨年2月の米ワイアード誌に「フリー! なぜ0・00ドルが未来

  • 歌田明弘の『地球村の事件簿』: 高福祉こそが経済競争力を生む――北欧社会の「逆転の発想」

    歌田明弘の『地球村の事件簿』 週刊アスキー連載「仮想報道」などの原稿のアーカイヴやリンクが中心です(詳しくは「プロフィール」参照)。編集部との話し合いで、週刊アスキーの原稿は発売後、次の金曜日以降に公開することになっています。つまり、実際に書いたのは公開日の2週間ほど前です。 ●わかったようでわからない北欧モデル 暑いときには、涼しそうな国のサイトを覗きたくなる‥‥というわけでもないのだけれど、北欧は、高福祉・高負担の国でありながら、いったいどうやって経済成長をさせているのだろうと、あちこちのサイトにアクセスしてみた。すると、興味深い文書が見つかった。フィンランド経済研究所の「北欧モデル」と題した英文のレポートだ。フィンランドの経済学者たちがまとめたもので、北欧の経済的な強さの秘密と直面している問題について詳説している。 北欧は、世界経済フォーラムの国際競争力の最新ランキングで、デンマーク

  • そうしてすべてはデータベースの項目(データ)になった: 歌田明弘の『地球村の事件簿』

    検索エンジンは、われわれが作成したコンテンツに 誘導してくれる装置だと思ってきたが、 実態はむしろ逆で、われわれは検索エンジンのために働いているのではないか。 ●われわれが作成しているのは検索データ? この欄の原稿を書くために、何日もかかって情報を集めてみたけれどおもしろい話が見あたらない、ということがかつてはときどきあった。最近は、 ネットの情報も充実してきてそんなことはなくなり、むしろ書くことがいっぱいあって困ることも出てきた。それは喜ぶべきことなのだが、別のことで、「あれ あれ」と思い始めた。 大なり小なり苦労して書いた原稿をネットで公開すると、雑誌に掲載されていたときとは違った読まれ方をされる。雑誌では誌 面に定着されて、どういう枠組みで書かれているのかがページをめくる過程でわかり、そういうことを踏まえて読まれるわけだけど、ネットでの読まれ方はさま ざまだ。定期的にアクセスして読ん

    ushiwatat
    ushiwatat 2008/10/26
    |われわれは検索エンジンのために働いている| 『グーグルとウィキペディアとYouTubeに未来はあるのか?』|無料の情報はわれわれの貴重なリソースである時間を奪う。もっとも大きな犠牲者はわれわれ自身だ|
  • ゼロサム・ゲーム時代の「革命」: 歌田明弘の『地球村の事件簿』

    歌田明弘の『地球村の事件簿』 週刊アスキー連載「仮想報道」などの原稿のアーカイヴやリンクが中心です(詳しくは「プロフィール」参照)。編集部との話し合いで、週刊アスキーの原稿は発売後、次の金曜日以降に公開することになっています。つまり、実際に書いたのは公開日の2週間ほど前です。 ●年収1000万円以上は没収 「ロスジェネ」という雑誌が創刊されている。就職氷河期に社会に出た20代後半から30代半ばまでの「ロストジェネレーション」の雑誌ということで、「超左翼マガジン」と銘打たれている。「蟹工船」ブームに火を点けた雨宮処凛とか、「希望は、戦争」というセンセーショナルなフレーズの入った論文で話題を呼んだ「31歳フリーター」の赤木智弘など、いま注目されている就職氷河期世代の人々が執筆者として並んでいる。 奥付の刊行日は6月10日だが、6月8日の秋葉原の殺傷事件より前に編集されている。しかし、まるで事件

    ushiwatat
    ushiwatat 2008/08/02
    雑誌『ロスジェネ』での浅尾大輔氏の発言について。|年収1000万円を超えたら全部没収して国庫に入れ、弱者救済にまわすといったアイデア|
  • おじさんたちには秋葉原の事件は理解できない?: 歌田明弘の『地球村の事件簿』

    秋葉原の無差別殺傷事件の犯人を神とあがめる声が上がる一方で、 まったく理解できないという人もいる。 両者を隔てているものは何なのか? ●無差別殺人犯が「神」である理由 秋葉原の殺傷事件に関連するネットの書きこみのなかで、興味深かったのは、2ちゃんねるの派遣業界の板だ。派遣の立場で働いていて事件は他人ごとではないと感じる人も多かったようだ。「秋葉原通り魔・加藤智大は神!批判する奴は死ね!」というスレッドが立った一方で、「秋葉原通り魔・加藤智大はゴミ! 批判する奴は神ね!」というスレッドも立った。「加藤智大は神」のほうはかなりのスピードで書きこまれ、何度もスレッドが更新されているが、最初のころのスレッドの冒頭には、「加藤智大が神であるわけ‥‥理解しにくい人のために」との前振りで、次のように書かれていた。 『超越性』‥‥行動が、一般人を超越・逸脱しているから。一般人は思っていても実行しない。良く

  • 「みんなの意見は案外正しい」から裁判員制度は生まれた: 歌田明弘の『地球村の事件簿』

    裁判員制度とウェブ2・0、何の関係もなさそうだが、 その背景には共通する時代のムードが 横たわっているのではないか。 ●裁判員召集令状は「赤紙」? 裁判員制度は、さまざまな意味で時代の潮流に乗っている。 ひとつは、前回書いたように、「国が個人の行動をもはやほってはおかない」という流れだ。メタボ健診は、「太っているのは個人の勝手ではない。国家財政にかかわる重大事だ」という決意の表われだし、裁判員制度は、「国民は、司法の世界を自分の問題ととらえてもっと積極的にかかわれ」という発想から出発している。 おもしろいことには、というか、恐ろしいことには、「余計なお世話」という反発が起きそうな話しであるのにそうはなっていない。ほんとうのところ納得していないのに、「何で突然メタボ健診なんだ」とか「仕事で忙しいのに、何日も裁判所で拘束されてはたまらない」とぼやくだけで、なんとなく受け入れられようとしている。

    ushiwatat
    ushiwatat 2008/07/06
    |この本でも、「みんなの意見が案外正しい」のは、多様性、独立性、分散性の3つが維持されていることが必要で、それはかなり難しいことが指摘されている。けれども、その点についてはあっさり触れられている|
  • 情報技術が超大型スーパーにもたらしたもの: 歌田明弘の『地球村の事件簿』

    進出を試み続ける世界最大のスーパーは、 情報と移動技術の変化によって苦境に陥った。 いかにもありそうなことだが、興味深い成りゆきだ。 ●店員の見つからないショップが珍しくないアメリカ 90年代半ば、2年ほどアメリカに住んでいたが、何度か行った近くのデパートには驚かされた。 ともかく店員がいないのだ。 アメリカのデパートは日よりも営業時間が長く、夜などはとくに、買い物をしようと思っても店員が見つからない。フロア中探しまわってもいないのでほかの階まで探しに行き、ついに見つからなくてあきらめて帰ったことも何度かあった。 それではものが売れるはずがない。 「何てバカなことをしているのだろう。こんなふうでは、いずれつぶれてしまうんじゃないか」と思っていたが、実際そのデパートは経営が苦しくなってやがて買収されてしまった。 アメリカ最大の小売りであり、世界最大の企業であるウォルマートが陥った苦境に

    ushiwatat
    ushiwatat 2008/04/05
    IT、ネットがウォルマートを苦境に追い込んだ事情。価格の安さとサービス・ホスピタリティの交換など。
  • 低価格を追い求める消費者の声に応えて行き着く先は?: 歌田明弘の『地球村の事件簿』

    ネットで価格を簡単に比べられるようにもなって、 安売り競争は熾烈になる一方だ。安さを求める消費者の 欲望が雇用を失わせ、地域経済を破壊しているという。 ●史上最大の企業の裏側 消費者とすれば、ものを安く買えればありがたい。同じものを売っている店が2軒あれば、安い値段のほうで買おうとするのは当然だ。消費者としてはきわめて合理的な行動だが、その行き着く先はどこなのか。 だいぶんまえに買っておきながら時間がなくて手に取れないでいたを読んだ。『ウォルマートに呑みこまれる世界――「いつも低価格」の裏側で何が起きているのか』で、そのには、こうした疑問に対する答えが、すでに起こっている現実という形で提示されていた。ビジネス書の流通業界のコーナーに置かれていることが多いが、業界の話にとどまらず、いま何が起きているのか、さらにはグローバル経済というものがどういうものかを教えてくれる好著だ。 ウォルマート

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    ushiwatat 2008/03/29
    |暮らしていけないような報酬しか払っていない企業は、社会に負担をかけ、社会的責任を果たしていない| 『ウォルマートに呑みこまれる世界』 個人へのコスト・社会全体のコスト、という観点。