だが、部下はこれらの「理論」に納得せず、仕事を辞めてしまったのだという。投稿者は「部下にサービス残業やらせる方法を考えるのではなく、部下と一緒になって上司に『サービス残業は嫌です』と言うべきだった」と後悔の念をつづっている。 投稿者が書いた「3つの理論」は、労働問題にくわしい専門家の眼にどう映るのか? 光永享央弁護士に聞いた。 正当化する余地は、1ミリもない 「身も蓋もない言い方ですが、どんな理屈をもってしても、サービス残業(賃金不払残業)を法的に正当化する余地は、1ミリたりともありません」 光永弁護士はキッパリと述べる。 労働基準法は、1日8時間または週40時間を超えて労働者を働かせた場合、残業代(割増賃金)を支払わなければならないと定めています(労基法37条)。 このルールは「強行法規」と言われ、当事者の合意にかかわらず、適用されます。もし労働者と会社側が、これに反する合意をしていたと