【モスクワ=佐藤貴生】中央アジア・キルギスで10日、議会選(定数120、一院制)が行われる。大統領の権限縮小を定めた改正憲法発効を受けての選挙で、臨時政府は中央アジア初の議院内閣制の実現に踏み出す。ただ、6月に起きた大規模な民族衝突以降、住民たちの不信感は解消されておらず、国民融和には時間がかかるとの見方が支配的だ。 議会選は比例代表制で行われる。29の政党が登録を届け出ており、議席は最低得票率5%をクリアした政党に配分される。1つの政党が65議席以上を占めることは禁止。任期は5年。 臨時政府は6月、憲法改正案の是非を問う国民投票を実施、圧倒的多数の賛成で7月に発効した。議会内多数派から選出される首相は、閣僚や知事の任命権、解任権などを有しており、今後は議会の占める役割が増大することになる。 今回の議会選は、反政府暴動でバキエフ前大統領が国外に亡命した4月以降、キルギスで続いてきた混迷が収