正装したブヌン族の男女。1900年、鳥居龍蔵撮影。 ブヌン族(ブヌンぞく、布農族)またはヴンヌム族[2]は、台湾原住民の一つ。南投県信義郷、仁愛郷、花蓮県卓渓郷、万栄郷の山岳部を中心にその他高雄市桃源区、那瑪夏区、台東県海端郷、延平郷などにも分布している。人口は約5万人。独自のブヌン語を有し、ブヌンとはブヌン語で人を意味する言葉である。 社会組織は、長老制度による父系氏族大家族社会で、長老者会議各家族の長老たちが集まり村の政策決定を行なう。民族意識が強く、民族の固有言語を保っている数少ない台湾原住民族である。 「小米(粟)の豊作を祈る歌」など八部和音唱法の歌をもつことで知られる。 分布[編集] ブヌン族は主に中央山脈の両側に住み、典型的な高山民族といえる。 18世紀頃、南投あたりのブヌン族が大規模な移民をはじめ、結果、南投・高雄・花蓮・台東県まで居住範囲をひろげた。 ブヌン族には5つの群が