ロックダウンの実際 都市封鎖/ロックダウンといっても、アメリカの諸都市では現在イタリアで実施されているような、市民の通行を完全に禁止する戒厳令的な措置にはなっていない。 呼び方もソフトだ。米国でいちばん最初にロックダウンを実施したサンフランシスコでは「shelter in place」という名称を使っていた。日本語では「屋内退避」とでもいうべきか。建物内にいないと危険、という印象を与える言葉だ。ミサイルかなにかが降ってくる気がする。 ニューヨークのクオモ州知事はこの名称に強く反対して、より柔らかな「PAUSE」(一時停止)という名称で知事令を出した。言葉が市民の心象にあたえる影響は大きい、という判断だ。「言葉は大切だ」とクオモ知事。うんうん、よくわかっていらっしゃる。 カリフォルニア州もこれにならい、「stay-at-home」(自宅待機、と訳されていることが多い。要は「家にいてね」という