去月廿三日之書状、今日至京都到来披見候、隈部*1事早速申付之由、尤思召候、如書中黒田勘解由*2・森壱岐守*3かたゟ言上候、其方預ヶ置*4候両国*5之者共*6、自然不届族在之者、任覚悟*7可被刎首候、弥其城*8普請等事、念を入可申付候、不可有由断候也、 八月六日*9(朱印) 小早川左衛門佐とのへ*10 (三、2277号) (書き下し文) 去る月廿三日の書状、今日京都に至り到来、披見候、隈部のこと早速申し付くるのよし、もっともに思し召し候、書中のごとく黒田勘解由・森壱岐守かたゟ言上候、その方預け置き候両国の者ども、自然不届これあるにおいては、覚悟に任せ首を刎ねらるべく候、いよいよその城普請などのこと、念を入れ申し付くべく候、由断あるべからず候なり、 (大意) 昨月23日付の書状、本日京都にて拝見しました。隈部親永の件について早速出兵を命じたとのこと、至極もっともなことだと思います。書面にあると