最近「ゼータ関数」の話はこのブログで書いておらず,しばらくご無沙汰でした。最近学んでいる理論を調べているうちに「ゼータ熱」が再燃してきました。 啓蒙書でお話程度に聞いていて「抽象的でよくわからないなぁ」と思っていた対象が,だんだんつかめてきて面白く感じてきたのです。 今日は、そんな「ゼータ関数」に関するトピックの中から「行列式表示」に関するお話をしたいと思います。 「ゼータ関数」と「行列式」とは、少々意外な取り合わせに見えますね。でも、このへんがつながってきたら面白そうに思えませんか。 行列のゼータ関数 ゼータ関数といえば「リーマン・ゼータ関数」を思い浮かべますが,実はほかにもたくさんの種類があります。今回取り扱うのは,行列のトレースによって定義された「行列のゼータ関数」です。 こんな形をしています。 が 次正方行列で, はべき級数の変数と考えてください。すなわち, は変数 の関数です。