1月上旬、北京市の人気観光地、故宮(旧紫禁城)周辺は観光客でにぎわっていたが、外国人観光客の姿は少なかった(三塚聖平撮影) 【北京=三塚聖平】中国が、新型コロナウイルスの感染拡大を徹底的に食い止める「ゼロコロナ」政策を正式終了してから8日で1年となる。約3年間続けて「鎖国」とも呼ばれた厳格な水際措置を撤廃して海外との往来正常化に踏み出したが、中国を訪れる外国人の回復は思うように進んでいない。反スパイ法に代表される外国人への統制強化、ゼロコロナ政策下で加速したデジタル化の影響が指摘される。 1月上旬、北京市の人気観光地である故宮(旧紫禁城)周辺は、漢民族の伝統衣装「漢服」を着て写真を撮る若者など観光客でにぎわっていた。しかし、コロナ禍前に目立っていた外国人観光客の姿は少ない。 「外国人は最近少し増えたが以前ほどではない」 故宮付近で観光客相手に商売をしている売店の女性は淡々と語った。 北京市