数々のスターを生み出しながら低迷した新日本プロレスリング。タカラトミーで経営手腕を発揮、赤字から脱却させた実績を持つハロルド・G・メイ新社長にカウント2.9からの復活の要因を聞いた。 新日本プロレスリング(以下、新日本プロレス)は長らく低迷していました。何が原因だったのでしょうか。 メイ:新日本プロレスは46年という長い歴史を持つ会社です。プロレス団体としての規模も世界で2番目に大きい。かつてはゴールデンタイムにテレビ放送もされ、人気は絶大でした。ところが、2000年代に入ると人気に陰りが出て、05年には過去最大の赤字を計上してしまいます。 落ち込みの理由は、プロレスのエンターテインメント性に魅力を感じるファンのニーズと乖離してしまったからだと考えています。観客は少なくなり、テレビ放送枠もゴールデンタイムから深夜になり、それでまたファンが減りと、いつしかマイナスのスパイラルに陥ってしまった