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reviewに関するyukattiのブックマーク (407)

  • 人種差別も反進化論も批判しているのに…やっぱり昔のSF映画? 『猿の惑星』を初めて見た[第2回] あなたの感想って最高ですよね! 遊びながらやる映画批評

    フェミニスト批評家・北村紗衣さんによる「あなたの感想って最高ですよね! 遊びながらやる映画批評」は、北村さんが初めて見た映画の感想をアドリブで話しながら、映画を見る際に注目してほしいポイントを紹介していく連載。取り上げる作品は読者の皆さんからも募集しつつ、北村さんの元指導学生・飯島弘規さんと、担当編集で選定していきます。 連載の中で紹介されていくポイントを押さえておけば、感想が「なんかよかった」「つまんなかった」しか思い浮かばなかった映画やジャンルも、新たな視点で楽しめるかもしれません。 連載はテキストだけでなく、収録の様子を一部、YouTubeの太田出版チャンネルに公開していきます。記事におさめられていない話も含まれていますので、記事とあわせてどうぞ。第二回のお題は『猿の惑星』です! ※あらすじ紹介および聞き手は飯島さん、その他は北村さんの発言になります。 ※なお、あらすじ紹介の直後

    人種差別も反進化論も批判しているのに…やっぱり昔のSF映画? 『猿の惑星』を初めて見た[第2回] あなたの感想って最高ですよね! 遊びながらやる映画批評
  • 2011-2024 この13年間における最高の一冊 - HONZ

    2011年7月15日にオープンしたノンフィクション書評サイトHONZ。日2024年7月15日をもちまして13年間のサイト運営に終止符を打つこととなりました。 2011年の東日大震災から、記憶に新しいコロナ禍まで。はたまたFacebookの時代からChatGPTの到来まで。その間に紹介してきた記事の総数は6105。 発売3ヶ月以内の新刊ノンフィクションという条件のもと、数々のおすすめを紹介する中で、様々な出会いに恵まれました。信じられないような登場人物たち、それを軽やかなエンターテイメントのように伝える著者の方たち、その裏側で悪戦苦闘を繰り広げていたであろう版元や翻訳者の皆さま。さらに読者へ届ける取次会社や書店員の皆さま、そしてHONZを愛してくださったすべての皆さま、当にありがとうございました。 サイトを閉じることになった理由に、明快なものは特にありません。こんなサイトがあったら

    2011-2024 この13年間における最高の一冊 - HONZ
  • パキスタンで、こんなアニメ映画がつくられたらしい…「THE GLASSWORKER」(広島の映画祭で8月上映?) - INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

    上海映画祭17目、パキスタンアニメ「THE GLASSWORKER」> 「THE GLASSWORKER」<、圧倒的戦争映画だった。個人的アニメ映画史上日作以外滅多にない「見入った」体験を得た、完全没入。 中国はPV見てパキスタン宮崎(笑)とか言ってたけど見終えて皮肉なしに「パキスタン高畑」だった。 これ日でやったら話題作間違いなし。 pic.twitter.com/Hz12I6zv3L— 酱牛腱 (@jiangniujian) June 23, 2024 ネタバレしないで主に演出作画の話をこれからするが、少しだけテーマの話を。 例え戦争という抗えようのないものを前に、何を拠り所に救いを探していくか問題に対して、主流なら家族、恋人、守るべきもの、信念、愛国心とかあるけど、作は明らかに中日米作品に辿り着けそうにない答えを出してみた。— 酱牛腱 (@jiangniujian) 2024

    パキスタンで、こんなアニメ映画がつくられたらしい…「THE GLASSWORKER」(広島の映画祭で8月上映?) - INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-
  • 【勝手にブック・コンシェルジュ】環境省特殊疾病対策室長に読んでほしい佐藤哲也の『ノベル氏』|@DIME アットダイム

    【勝手にブック・コンシェルジュ第8回】環境省特殊疾病対策室長の方に、佐藤哲也の『ノベル氏』を 「発言中に失礼だろう!」 伊藤信太郎環境相はあなたをそう叱責すべきでした。 5月1日に開催された水俣病の患者・被害者団体と伊藤環境相の懇談会で、あなたは部下の職員に命じて持ち時間を超過した被害者側のマイクの音量を絞ったり切ったりさせましたね。伊藤大臣の帰京時間を考慮したとのことですが、こんなめったに設けられない大事な機会なのですから、帰京予定を変更してよかったのではないでしょうか。 怒号が飛び交う会場で「私はマイクが切れたと認識していない」と責任逃れをした大臣には呆れかえるばかりですが、あなたもご承知のとおり、伊藤氏は今後も長い期間あなたがた事務方と環境省の仕事を続けていく人ではありません。どうせ年内には新しい環境相が誕生するのでしょう。 ですが、あなたがたは違います。環境省の職員であり続ける限り

    【勝手にブック・コンシェルジュ】環境省特殊疾病対策室長に読んでほしい佐藤哲也の『ノベル氏』|@DIME アットダイム
  • (書評)『宗教右派とフェミニズム』『ジェンダー目線の広告観察』:朝日新聞デジタル

    ■歪みの根っこをつまびらかに どこかおかしい、なにか嫌な感じがする。という違和感が言語化されるようになったSNS時代。しかし世の中のムードを作る「なんとなく」には、ちゃんと原因がある。二冊はそれぞれの視点で、現代日の歪(ゆが)みの根っこをつまびらかにする。 安倍元首相銃撃事件によって旧統一教…

    (書評)『宗教右派とフェミニズム』『ジェンダー目線の広告観察』:朝日新聞デジタル
  • オーウェル『1984年』序文からわかる、ピンチョンのつまらなさとアナクロ性 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    Executive Summary トマス・ピンチョンのオーウェル『1984年』序文は、まったく構造化されず、思いつきを羅列しただけ。何の脈絡も論理の筋もない。しかもその思いつきもつまらないものばかり。唯一見るべきは、「補遺;ニュースピークの原理」が過去形で書かれていることにこめられた希望だけ。だが、考えて見れば、ピンチョンはすべて雑然とした羅列しかできない人ではある。それを複雑な世界の反映となる豊穣な猥雑さだと思ってみんなもてはやしてきた。だが実はそれは、読者側の深読みにすぎないのかもしれない。そしてその深読みが匂わせる陰謀論が意味ありげだった時代——つまり大きな世界構造がしっかりあって、裏の世界が意味をもった60-80年代——にはそれで通ったのに、1990年代以降はもっと露骨な陰謀論が表に出てきてしまい、ピンチョン的な匂わせるだけの陰謀論は無意味になった。それがかれの最近の作品に見られ

    オーウェル『1984年』序文からわかる、ピンチョンのつまらなさとアナクロ性 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • 認知言語学から小説の面白さに迫る『小説の描写と技巧』

    小説の面白さはどこから来るのか? 物語のオリジナリティやキャラクターの深み、謎と驚き、テーマの共感性や描写の豊かさ、文体やスタイルなど、様々だ。 小説の面白さについて、数多くの物語論が著されてきたが、『小説の描写と技巧』(山梨正明、2023)はユニークなアプローチで斬り込んでいる。というのも、これは認知言語学の視点から、小説描写の主観性と客観性に焦点を当てて解説しているからだ。 特に興味深い点は、小説の表現描写が、人間の認知のメカニズムを反映しているという仮説だ。私たちが現実を知覚するように、小説内でも事物が描写されている。 認知言語学から小説の描写を分析する 通常ならメタファー、メトニミーといった修辞的技巧で片づけられてしまう「言葉の綾(あや)」が、ヒトの、「世界の認知の仕方」に沿っているという発想が面白い。これ、やり方を逆にして、認知科学の知見からメタファーをリバースエンジニアリングす

    認知言語学から小説の面白さに迫る『小説の描写と技巧』
  • 【書評】『スウィングしなけりゃ意味がない』佐藤亜紀 - 横丁カフェ|WEB本の雑誌

  • 書評:なぜ男女の賃金に格差があるのか|安田 洋祐

    さきほど2023年度のノーベル経済学賞の会見が行われ、労働経済と経済史を専門とする クラウディア・ゴールディン氏|ハーバード大学教授 の受賞が発表されました。おめでとうございます🎉 Ill. Niklas Elmehed © Nobel Prize Outreach女性の受賞は、エリノア・オストロム氏(2009年)、エステル・デュフロ氏(2019年)に次いで3人目、女性の単独授賞は初めての快挙となります。 受賞理由は「女性の労働市場における成果についての私たちの理解を前進させた」(for having advanced our understanding of women’s labour market outcomes)こと。 詳しい解説については、こちらの公式ウェブサイトをご参照ください。 さて、大変タイムリーなことに、ゴールディン氏の研究の集大成とも言える翻訳書『なぜ男女の賃金に格

    書評:なぜ男女の賃金に格差があるのか|安田 洋祐
  • 佐藤哲也「魚」

    佐藤哲也氏の訃報に接したときの気持ちをどう表現すればよいのか、正直なところいまだにわからない。私自身は氏の良い読者であったとは決して言えないだろうけれども、それでも、その作品の質に対して、あまりに評価が低すぎる作家のひとりだったとは思っているし、「ひとりだった」と、過去形でいまでは言わなければならないことに対しては、無念である、というのが心からの思いだ。 短編集『町 マラキム』を、Kindleでここ数年にわたり少しずつ読んでいた。どこを切っても面白い短編集で、1話読み終えたときの満足度が非常に高く、焦って読まなくても待っていてくれるテクストだ、と思っていた。その思いは、「魚」を読み終えた今も変わらない。おそらく、10年後の、20年後の私が読んでも楽しめる作品群であろう。けれども、このようなすばらしい作品を読むことができて幸せです、と、氏の目の届きうるところで口にするのが間に合わなかったこと

  • 独裁者の胃袋をつかむ 「元お抱え料理人」たちの証言! ヴィトルト・シャブウォフスキ『独裁者の料理人』|じんぶん堂

    記事:白水社 歴史の重要な瞬間に、彼らは何を目にしたか? ヴィトルト・シャブウォフスキ著『独裁者の料理人 厨房から覗いた政権の舞台裏と卓』(白水社刊)は、5人の独裁者──サダム・フセイン、イディ・アミン、エンヴェル・ホッジャ、フィデル・カストロ、ポル・ポト──に仕えた料理人たちの人生と時代背景を描く。各章にレシピ付き。〈グルマン世界料理賞〉受賞作。 書籍情報はこちら 『独裁者の料理人 厨房から覗いた政権の舞台裏と卓』目次 ヴィトルト・シャブウォフスキ(Witold Szabłowski、1980年生まれ)[photo: Rafał Komorowski – CC BY-SA 4.0] 長年、私は社会や政治関連のテーマについて新聞に寄稿してきた。その間ずっと料理人には惹かれていたものの、いかにして厨房を再び我が人生の軌道に加えたらよいか思いつかなかった。ある日、スロバキア系ハンガリー人

    独裁者の胃袋をつかむ 「元お抱え料理人」たちの証言! ヴィトルト・シャブウォフスキ『独裁者の料理人』|じんぶん堂
  • あだち充『タッチ』を精読する。浅倉南はほんとうは何を考えていたのか。

    浅倉南の話をしたい。 もちろん、あだち充の傑作漫画『タッチ』のヒロインである「南ちゃん」のことである。 タッチ 完全復刻版(1) (少年サンデーコミックス) 作者:あだち充 小学館 Amazon 彼女が少年漫画史上に残る重要なキャラクターであることはあきらかだが、それにしてはその評価は個人個人で分かれる。 もちろん、だれからも愛される万人向けのヒロインなど存在しようもないわけだが、浅倉南の人気とうらはらの悪評は強く印象に残る。 なぜ、南はこれほどまでに嫌われるのか。ぼくにはそれはそもそも彼女が何を考え、何を思い行動していたか広く理解されていないからだと思えてならない。 当然、作中にはっきりと南の心理が書かれていない以上、すべては解釈の問題でしかなく、自分の考え方が「正しい」などと主張することはできない。 しかし、いままで浅倉南について、さらには『タッチ』という作品について伝統的になされてき

    あだち充『タッチ』を精読する。浅倉南はほんとうは何を考えていたのか。
  • 淀川長治は辛口映画評論家だった - 破壊屋ブログ

    ちょっと前に映画の悪口に関する議論で 淀川長治もダメな作品を貶すことはなかった というコメントが人気コメントになっていましたが、それは誤解です。淀川長治はバリバリの辛口映画評論家でした。テレビ映画を褒めまくる自分を自己批判するコラムまで書いてました。 淀川長治という存在を 映画評論家として知っている人 テレビタレントとして知っている人 で受け取り方が違うのは当然です。ただ「淀川長治は映画を貶さなかった」はちょっと違うでしょう。 私は90年代後半からインターネットの映画BBSで映画の感想投稿をしていましたが、その時から 誰かが映画の悪口を書く 「淀川長治は映画の悪口を言わなかったよ!」とレスがつく 「淀川長治は映画の悪口言いまくっていたよ!」と注意される というループを四半世紀も見続けています。

    淀川長治は辛口映画評論家だった - 破壊屋ブログ
  • Apple Vision Pro「やばい」。掛け値なしに驚きの体験、実機レポート【西田宗千佳のRandomTracking】

    Apple Vision Pro「やばい」。掛け値なしに驚きの体験、実機レポート【西田宗千佳のRandomTracking】
  • 「Apple Vision Pro」を先行体験! かぶって分かった上質のデジタル体験

    Apple Vision Pro」を先行体験! かぶって分かった上質のデジタル体験(1/3 ページ) Appleが「初の空間コンピュータ」として発表した「Vision Pro」。これをかぶって体を右手でつかみ、人差し指がくる位置にあるデジタルクラウン(リュウズ)を押し込むと、目の前にiPhoneのホーム画面にあるようなアプリのアイコンが突然、現れる。 どんなアイコンがあるのだろうと視線を動かすと、視線の先にあるアイコンが立体的に動いて反応する。起動したいアプリアイコンに視線を合わせた状態で、右手の親指と人差し指をくっつけると、アプリが起動する。 話題のVision Proを一足早く、日のメディア関係者としては1人だけ先行して体験する機会を得た。筆者がこれまでAR/VRのヘッドマウントディスプレイ(HMD)に対して懐疑的で「Appleには出してもらいたくない」と否定的なことばかりを書い

    「Apple Vision Pro」を先行体験! かぶって分かった上質のデジタル体験
  • インカ帝国「が」スペインを侵略した架空の歴史を描く、読む『シヴィライゼーション』とでも言うべき改変歴史長篇──『文明交錯』 - 基本読書

    文明交錯 (海外文学セレクション) 作者:ローラン・ビネ東京創元社Amazonこの『文明交錯』は、スペインがインカ帝国を征服した史実を反転させ、逆にインカ帝国がスペインを征服していたら世界はどう変わっていったのかを描き出す歴史改変長篇だ。著者は『HHhH――1942年』などで知られるローラン・ビネ。 『HHhH』はメタ歴史小説とでもいうべき傑作で、作もその設定のキャッチーさからかなり期待して読み始めたが、期待以上のおもしろさだ。普通に考えたら資源にも装備にも劣るインカ帝国がスペインを征服できるはずはないのだが、何が起こったらそれが起こり得るのか? を追求していく手付きはまるでノンフィクションを読んでいるかのよう。そして、征服の過程、また征服を終えた後、反乱を抑え周辺諸国と渡り合っていくために内政をいちから整えていく様はまるでゲーム『シヴィライゼーション』をプレイしているかのようなスピード

    インカ帝国「が」スペインを侵略した架空の歴史を描く、読む『シヴィライゼーション』とでも言うべき改変歴史長篇──『文明交錯』 - 基本読書
  • Nintendo Switch新作『カブトクワガタ』が“あまりにも尖っている”として注目集める。配分の偏りがすごすぎる低予算パンチ - AUTOMATON

    小学館は3月15日、『カブトクワガタ』を発売した。対応プラットフォームはNintendo Switch作のリアルなムシたちのグラフィックが注目される一方、荒削りでシュールな要素もユーザー間に反響を呼んでいる。筆者は同作を購入しプレイしたことを踏まえて、その内容を紐解いていく。 『カブトクワガタ』は、甲虫バトルゲームだ。舞台となるのは巨大なムシたちが住む異世界。カブトムシとクワガタムシ(以下、カブトクワガタ)が大好きな主人公はある日、現実世界からこの地に迷い込んでしまう。異世界では目の赤く光る凶暴化したムシたちが現れ、人々を襲っていた。主人公はカブトクワガタを育成して戦い、ムシたちが凶暴化した謎に迫っていくことになる。 作は、ゲーム開発を題材とする漫画「ゲーつくっ!!」との完全連動企画として制作されたタイトル。「ゲーつくっ!!」は、小学館「コロコロコミック」の公式サイトコロコロオンライ

    Nintendo Switch新作『カブトクワガタ』が“あまりにも尖っている”として注目集める。配分の偏りがすごすぎる低予算パンチ - AUTOMATON
  • 幸福の科学アニメ映画ベストテン - 破壊屋ブログ

    毎年、日のアニメ映画ベストテン発表していましたが、今年から「邦アニベストテン」に移設しました。なのでここでは『幸福の科学アニメ映画ベストテン』を発表します! 1位:宇宙の法―黎明編―(2018年) 大川隆法が書いた原作が酷すぎて使い物にならなかったので、おそらく普通のアニメスタッフが脚を書いた作品。クレジット上の脚家は当時の後継者だった大川咲也加になっているが、絶対に別の人が脚書いている。 幸福の科学の敵に「レプタリアン」というのがいるんだけど、このレプタリアンの女将軍(ビキニアーマー)が主人公に敗北し、主人公の捕虜になって「クッ殺せ」と言うが、そのうちに囚われの身のまま主人公と恋仲になる!という普通のアニメストーリー。だからこそ面白い。 作は『UFO学園の秘密』の続編だ。前作の主人公は正義感がやたら強い熱血ヒーロー高校生だったんだけど、彼が大学生になった作では就職に失敗して挫

    幸福の科学アニメ映画ベストテン - 破壊屋ブログ
  • 史上初の三年連続ヒューゴー賞を受賞した、惑星規模のサイエンス・ファンタジー三部作、ついに完結!──『輝石の空』 - 基本読書

    輝石の空 〈破壊された地球〉三部作 (創元SF文庫) 作者:N・K・ジェミシン東京創元社Amazonこの『輝石の空』は、『第五の季節』、『オベリスクの門』に続くサイエンス・ファンタジー《破壊された地球》三部作の完結巻である。なんといっても注目すべきは、歴史上はじめて三部作が三年連続でヒューゴー賞を受賞していることで、特に完結巻の作に至ってはネビュラ、ローカスも受賞しトリプルクラウンとなっている。 近年のSF・ファンタジーとしては、『三体』に並ぶ話題作中の話題作といえる。ジャンル区分としては終末・破滅SFに分類されるだろうが、最初にサイエンス・ファンタジーと評しているように、後半、特に最終巻に至ると「科学と魔法」が大きな意味を持って立ち上がってくる。単純なジャンル分けを許さない複雑さを備えた作品で、特にこの完結巻の終盤は読みすすめるたびに手が震えていくほどおもしろかった。 全部500ページ

    史上初の三年連続ヒューゴー賞を受賞した、惑星規模のサイエンス・ファンタジー三部作、ついに完結!──『輝石の空』 - 基本読書
  • 読書録#4|望月香夜

    今回はナチスドイツ時代を舞台にした小説2冊について取り上げます。 極力ネタバレしないように努力しますが、多少内容に触れる箇所がありますのでご了承下さい。 ①佐藤亜紀著『スウィングしなけりゃ意味がない』(以下①) ②深緑野分著『ベルリンは晴れているか』(以下②) ①は第二次世界大戦中のドイツが舞台。当時敵性音楽とされたスウィングに魅了された少年の物語。モチーフになっているスウィング・ボーイズは実在したそうな。 一方②は第二次世界大戦後、1945年8月のドイツを現在として話は進みます。両親をナチスドイツに殺された少女・アウグステが主人公です。主な舞台は戦後ですが、幕間としてアウグステの過去、つまりナチスドイツが現れる辺りから戦時中にかけても描かれているので、実質ナチスドイツ時代がテーマと言っていいでしょう。 両者とも読後は(異論もあるかと思うが)爽やかな印象も受けるが、それぞれの主人公が辿った

    読書録#4|望月香夜