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ブックマーク / mb101bold.cocolog-nifty.com (5)

  • 詰まれてうれしい人はいない: ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)

    というのを忘れてしまうんだよなあ。コンペにしてもなんにしても、理屈で相手を兵糧攻めにして出口をなくしてしまうことは、純粋に戦略的に見ても得策ではないんだけど、会議をしていると、みんなそのことを忘れてしまうんだよなあ。この出口を閉じて、あの出口を閉じて、その反論も封じて、よしっ、これだけやれば受け入れるしかないでしょ、って、そこまでされたら受け入れられるものも受け入れられなくなっちゃいますってば。 将棋ってあるじゃないですか。あれは、こういうルールの中でお互い競い合いましょ、っていう合意があるから成り立つわけで、だから、あっ、詰まれた、もうあかん、ってなったとき、参りました、と爽やかに言えるんですよね。 でも、コンペにしても、広告の企画にしても、マーケティングにしても、その提案なり商品なりをお買い上げいただきたい人との間にルールなんてないわけです。しかも、会議室で広告マンたちが勝手に決めて、

    詰まれてうれしい人はいない: ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)
  • あらかじめ「ゆるさ」をつくっておく - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)

    「ゆるさ」の考察についての素材として、身近なブログを取り上げてみたいと思います。私自身は、ブログをやるのもやらないのも自由だし、やるならやるで、その人が好きなようにやればいいんじゃないかな、せっかくの個人が持てるメディアなんだしさ、という感じなので、この文章は、ブログ論ではなく「ゆるさ」を考えるうえでのひとつのきっかけくらいな感じでお読みいただければ幸いです。 *    *    *    * たとえばだけど、とあるブログがあって、ひとつは練りに練られた完璧なエントリが月に1回更新されるブログ、もうひとつは、そこそこのクオリティをキープしながら毎日更新されるブログ。どちらのブログが人気が出るか。たぶん、後者でしょう。きっとそれは、いろいろなブログのPVを時系列で調べれば、実証可能だと思います。 もちろん、人気というものをPVで計るというのは、あるひとつの尺度にすぎないし、練りに練られた完璧

    あらかじめ「ゆるさ」をつくっておく - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)
  • 本質価値と付加価値についての覚え書き - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)

    私の住む街にハンバーグ屋さんがあります。値段も手頃で、そこそこの人気。カウンターオンリーで、U字に曲がったカウンターの中にキッチンがあり、その中で店主がハンバーグを焼いてくれます。ひとりでも気楽に入れるので私はよく行くのですが、味の方はというと、まあ普通。人によってはまずいと言うかもしれません。目玉焼きの付いたスタンダードバーグが580円だから、あんなもんだろうなという感じで、通い詰めています。 でも、私、そのハンバーグ屋さんでひとつだけ好きなところがあります。それは、味噌汁。油揚だけのシンプルな味噌汁なのですが、お出汁が煮干しで旨いんですよね。昼はサービスで、夜は100円。私は夜でも味噌汁を必ず頼みます。 *     *     *     * もし、このハンバーグ屋さんが広告をつくってほしいと頼んで来たら、私はどうするかな、と考えてみました。価格は、ファーストフードには負けているし、正

    本質価値と付加価値についての覚え書き - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)
  • ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね): 糸井重里さんの重さ

    コピーライターの時代がありました。言葉を武器に、ひたすら言葉が紡ぎ出す世界を付加価値にして、コピーライターという職業は時代の寵児になっていきました。いま思えば、それはバブルだったのかもしれません。その付加価値には、きっと広告が含まれていなかったのだと思います。小説家、詩人、作詞家、そして、コピーライター。言葉のプロフェッショナルを指向してはいても、それは広告のプロフェッショナルを指向してはいませんでした。 けれども、あの時代はそれでよかったのでしょう。それでもものが売れました。あの時代から少したって、つまり、バブルが崩壊する真っ最中に、私はコピーライターになりました。CIプランナーからの転身だったので、時代の寵児としてのコピーライターにはあまり興味はありませんでした。うまいコピーはうまいと思いますが、そこに憧れはなかったような気がします。 そんな中、これはまいったなと唸らせられたのは、糸井

    ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね): 糸井重里さんの重さ
  • 広告代理店って、何を代理しているのだろう。(3) - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)

    新聞に始まり、ラジオ、テレビといったメディアに積極的にかかわってきた日の広告代理店は、その論理的帰結として、一業種一社制は採用しづらく、むしろ、特定業種に強いという構造を持ち、媒体コミッションを主たる収入源としてきました。いわゆる手数料ビジネスというビジネスモデルです。 一業種一社制を取らないことで起こる問題は、これまでは、思たる制作の舞台が企業宣伝部、制作会社、そして、フリークリエイターであったことで、あまり顕在化することはありませんでした。またここで重要なのは、それぞれの制作者は、企業と直接やりとりをしていました。つまり、戦略、企画、制作のプロセスが、広告代理店内部で重複しにくかったことを意味します。 これが、おおよそ1980年代までの現状だったのではないかと考えます。また、日経済の成長がその問題を隠していたのかもしれません。今までの展開については、(1)と(2)をご参照ください。

    広告代理店って、何を代理しているのだろう。(3) - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)
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