アーティストがお気に入りの楽器を紹介するこの連載。第23回は、んoonで活動するハープ奏者のYuko Uesuを迎え、愛用するハープへの愛着や出会いのエピソード、憧れのハーピストの話題、大きな楽器であるがゆえの苦労話、バンドのアンサンブルの中でハープを生かす工夫などについて話してもらった。 取材・文 / 松永良平 撮影 / 阪本勇 「チェロとハープ、どっちがいい?」ハープとの出会いは5歳のときです。その頃、私は周りの人よりも成長が早くて背が高くて、大きな楽器をやらせたらいいんじゃないかということで、「チェロとハープ、どっちがいい?」と母に聞かれたんです。私は「チェロ」って答えたんですけど、なぜかハープを習うことになりました(笑)。母の知り合いがハーピストだったんです。その方にハープを譲っていただいて、始めました。背が大きかったとはいえ、いきなり本物のペダルハープだと足元にあるレバーから足が