宮城県石巻市立渡波小学校の児童たちにカメラで自由に撮影してもらい、子供から見た東日本大震災のありのままを記録するプロジェクトを、東京都内の写真家が進めている。震災から間もなく9カ月、子供たちの写真には明るい風景とともに、いまも残る震災の傷痕を収めたものも多い。現在、展示会や写真集の出版に向けた作業が進行中だ。 企画したのは土谷英二さん(66)。渡波小に関する産経新聞の記事を読み、「募金だけでなく、何かできることはないか」と思案し、「写真を通じて子供たちの心を未来に伝えたい」と、子供に見たまま、心のままに写真を撮ってもらうことを思い立ったという。 富士フイルムに協力を要請したところ、同社がレンズ付きフィルム300個の提供と写真の現像、プリントを快諾した。渡波小の高橋義樹校長(60)からも「子供の心を残し、記録する意味で必要」と賛同を得た。 土谷さんは9月13日に渡波小を訪れ、1年から6