これまでモノクロや単色のカラーが中心だった赤外線の暗視画像を、実際の被写体に近いカラーで映す新技術を開発したと、産業技術総合研究所(茨城県つくば市)の永宗靖主任研究員らが8日、発表した。防犯カメラなどの高性能化が期待できるとしている。 赤外線の暗視画像は被写体に当てて反射した赤外線を検出、表示するが、通常は白や緑など適当な「疑似色」に置き換えることしかできなかった。永宗さんらは被写体の色によって反射する赤外線の強度などが異なることを発見。画像処理で違いを元の色に近い形で再現することに成功した。 現在は30センチ程度の距離でしか色を識別できないため、改善に取り組む。永宗さんは「暗闇で撮影した画像で犯人の着衣の色などが特定できれば、検挙率の向上につながる。モニターを監視する作業時の負担も軽減できる」と話している。