口径8.2メートルもの巨大な反射鏡で可視光や赤外線を集めて見ることができる「すばる望遠鏡」は、報道などを通じて一般にもよく知られている。ハワイ島のマウナケア山の山頂、標高4200メートルの地点で、各国の望遠鏡群の中にたたずむ姿を写真で見たことがある人も多いだろう。1999年の「ファーストライト」より、日本の天文学を象徴し、牽引する存在だ。この連載では、太陽系外の惑星をみつける田村元秀東京大学大学院教授の研究を紹介したことがある。 一方、チリのアタカマ砂漠の5000メートルもの高地に設置され、2011年から初期科学運用が始まっている「アルマ」(アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計(Atacama Large Millimeter/submillimeter Array: ALMA)は、日本が主導的な役割を果たす国際的な観測施設であり、すばる望遠鏡と並ぶ「ダブル・エース」と期待されているものの、
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