第4回 市電と暗渠と本牧と 2010年に出版した自著「麺食力-めんくいりょく-」。横浜の麺料理とその周辺の情景を描きながらもほとんど売れなかった可哀想な本。著者自身も出来上がった本をほとんど読まずにいましたが、東京オリンピックを迎える2020年に出版10周年となるのを機に、改めて当時の内容を振り返り、現在の移り変わりを綴っていく、ついでに啜っていく企画の今回が第四回目。あ、新年明けましておめでとうございます。 中区・本牧通り。東洋一のサウンドマシーン・クレイジーケンバンドの「路面電車」という曲のモデルにもなっているこのストリートは、文字通り1970年頃まで横浜市電の主要路線のひとつでありました。廃線から半世紀近く経た現在でも、市電の名残は市内各所に見られますが、本牧通り商店街のような歩道アーケードのスタイルはその名残のひとつと言っても良いのではないのでしょうか。 かつて横浜市電が走っていた