東京・将棋会館で28日に指された第32期霧島酒造杯女流王将戦三番勝負の第2、3局で、出雲市在住の里見香奈女流二冠(18)=女流名人・倉敷藤花=が、清水市代女流王将(41)に連勝し通算2勝1敗でタイトルを奪取した。10代初の女流三冠の誕生に地元関係者は喜びにわき、今後の活躍に期待を寄せた。 小学生の時に指導した島根棋道会支部(出雲市大社町北荒木)の石飛一美支部長(68)は「昔から気持ちが強いし、終盤勝負の経験も多い。先に1勝されても平常心で挑めば勝てると思っていた」と冷静に受け止めた。毎週日曜日には弁当持参で教室に通い、午後5時過ぎまで6〜7時間対局を続け、帰宅後も父や兄と指していた。「教えを待つのではなく、自分で考えて強くなっていける子だった。しっかり張った根の上に、これからは太い幹を伸ばしていくとき。まだまだ強くなる」と期待を寄せる。 里見さんが小学校高学年から師事している森けい二(けい