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ブックマーク / medt00lz.s59.xrea.com (24)

  • 曖昧さという対立軸 - レジデント初期研修用資料

    上司にとって、曖昧な指示は武器になる。 「臨機応変に」やってくれだとか、「患者さん第一に現場の判断で」考えろといった指示を出すことで、上司は部下に対して「当たりくじだけ持ってこい」と命じることができてしまう。 あいまいさは便利 成果を厳しく問われない場所ならば、曖昧な指示は武器として役に立つ。無難なくせに内容のない、耳あたりのいい言葉を運用すると、上司は責任を回避しつつ、部下の成果を独り占めできる。 部下の側が曖昧な指示に抵抗しようと思ったら、「自分では無能すぎてこのケースを判断できません」という立ち位置で、全ての判断を上司にゆだねることになる。現場の誰もが無為に立ちすくんで、上司は無能な現場を叱って、組織の空気は悪くなっていくけれど、部下の側が結束している限り、上司はまともな指示を出さざるを得なくなる。 ピラミッド型の組織において、部下の数は上司よりも多い。現場の結束は、「まじめな」誰か

  • 後期高齢者医療制度がよく分からない - レジデント初期研修用資料

    外来で使えるお金が、月に6000円までに制限されること。 患者さんを何もしないで看取った場合、国から2000円の「ご褒美」がもらえること。 入院した患者さんの扱いは、よく分からない。 後期高齢者医療制度が始まって1ヶ月が経ったけれど、現場の理解だって、まだこの程度。 これから起きる問題を見極めようにも、それ以前の混乱が大きすぎて、まだ外来には何も伝わらない。 現状 「75歳になった人は見殺しに」なんてメッセージが力強く伝わるこの制度は、 だから全然普及していない。 今はまだ移行期間だからなのか、患者さんは旧制度と新制度、どちらか一方を選択できて、 地元医師会も「もう少し様子を見ましょう」なんて、外来主治医制度に名乗りを上げていない。 ソフトウェアのアップグレードに似ている。「人柱」になる人達がまず試して、 その制度が「いい」ものなのかそうでないものなのか、見極めがつくまでは、 普通の人は怖

  • 本が出ることになりました - レジデント初期研修用資料

    研修医時代を過ごした病院には、何年も使われ続けてボロボロで、外科の若手が練習がてら、人工血管や人工硬膜で破れた場所にパッチを当てた、 なんだか異様な見た目のソファーがあって、勤務時間を終えた上の先生がたが集まっては、毎日遅くまで、患者さんのこと、病気のこと、いろんなことを語りあっていました。 夜間の救急外来は1年生の仕事で、救急外来で診断に困った患者さんが来たときには、実際問題「困る」のは日常であったのですが、ソファーのあるその場所に、資料を持って駆け込むと、そこに集った先生がたから、怒られながら、突っ込まれながら、いろんな科から、たくさんのアドバイスがもらえたものです。 現場の問題は、しばしば複数の診療科にまたがっていることがあって、ある科を回っている研修医にとっては深刻な問題が、別の科の先生にとっては常識になっていたりすることも多くて、いろんな科の医師が集まったソファーセットは、専門科

    Kurilyn
    Kurilyn 2010/03/15
  • 謝罪に関する覚え書き - レジデント初期研修用資料

    そのうちまとめたいと思っているもの。ゴールでなく、手段としての謝罪について。 謝罪というものを、事実と感情とを切り分けるための手段である、道具であると考えることで、謝罪の使いかたが上手になるんだと思う 苦情の原因は、「相手の勘違い」などではなく、常に「こちらの配慮不足」であると考えないといけない。事実で妥協する必要はないけれど、印象には配慮しないといけない 「相手がバカだから」「いちゃもんをつけられた」なら、それは馬鹿な相手を想定した対応を用意できなかった自分の非であって、だからこそ、謝らないといけない。謝罪という局面で大切なのは感情であって、事実は関係ない 「謝罪というのは弱さの現れ」であるという文化は止めたほうがいいんだと思う。「謝れる人は強い」という意見も同じぐらいに有害。謝罪は単なる手段であって、交渉者は、謝罪という行為に対して中立でないといけない 謝罪は具体的でないといけない。相

  • 手段としての謝罪 - レジデント初期研修用資料

    「医療コミュニケーション」の考えかたみたいなのをまとめる機会が今後あったとして、やっぱり「謝罪」というものの扱いかたが、特徴というか、鍵になるような気がする。 元検事は謝らなかった えん罪事件の元検事が、「謝らない」ことで、ずいぶん叩かれてた。 元検事の「謝らない」というやりかたは、たとえば検察側に何かものすごい深謀遠慮があって、今あえて謝罪を拒否しているということでは無いような気がする。あれはむしろ、検察の側に「謝罪を中間手続きとして折り込んだ交渉戦略」が用意されていなかったものだから、謝罪を決断するタイミングを逃してしまったのだと思う。あの場所で、えん罪でをかぶせられた人の不快感に対して、一言「ごめんなさい」と言ったところで、それが一人歩きする可能性は低いだろうし、たとえば相手側の弁護士がそこで言質を取りに来ても、それを切り返すことは、そんなに難しくない。 謝罪という行為を、そこで「終

  • 弱い何かに財布を接続する - レジデント初期研修用資料

    自分のためにお金を使う人は減っている。将来への不安とか、不信みたいなものがある限り、この傾向は変わらないと思う。 少し前なら、自分のすごさを表現するために無理して高い車を買うとか、「あえてお金を使ってみせること」というのが、ある種のかっこよさにつながっていたけれど、そうしたリンクはもう切れている。 で、今は何となく、「か弱くてかわいい何か」に強者の財布を接続できた人が、上手な商売を行っている気がする。 トリンプのサイトにはおねだり の機能がついていて、商品を買う女性から、男性の側に、支払いをお願いすることができて、これが大成功しているらしい GREE というサイトのマスコットであるクリノッペがすごい らしい。自分自身の分身である「アバター」にお金を支払うことに抵抗がある人でも、加入すると勝手についてくるペットと遊ぶうちに、そっちにはお金を使ってしまうらしい ペットビジネスは、「弱さ」と「財

  • ゼロに戻すためのコスト - レジデント初期研修用資料

    著作物やゲーム、乗用車みたいな工業製品、あるいは農作物やペットに至るまで、お金を通じて売買される価値を持った何かというのは、「情報」という言葉で代表させることができる。 対価を支払って「情報」を手に入れる、「購買」という行為はこれから先、未来はどんどん細っていくのだと思う。それは安価な中国製品みたいな、価格破壊というやりかたであったり、あるいはうちの犬みたいに「誰かから無償で分けてもらう」ような、情報入手の手段が多様化していくことであったり、いろんなやりかたが手提案されていく中で、情報それ自体の価値というのは、たぶんだんだんと減っていく。 情報の価値は、どんどん「ゼロ」に近づく。一部の情報は、むしろその価値を高めるんだろうけれど、平均すれば、ある分野の情報が生み出す富の総和は、やっぱりこれから減っていく。 それが貴重であった昔とは対照的に、情報はどんどん増えて、ちょっと油断しただけで、部屋

  • 分散された脅威への対処 - レジデント初期研修用資料

    いろんな要素が徹底的に分散された架空兵器の思考実験。 中枢を持った脅威のこと あまりにも強力すぎて、事実上弱点の存在しない敵を相手に、「弱い味方」をどう運用すれば勝てるのか。 大昔、OGRE (オーガ) という、巨大戦車を主人公にした ゲームがあって、「強い単体対弱い多数」をテーマにしていた。 「敵」になるのは人工知能を持った巨大な戦車。1 台しかいない代わり、射程の長い、強力な武器を 山ほど積んでいて、普通に勝負したのでは、「味方」側は絶対に勝てない。 「味方」は単なる歩兵であったり、ちょっとした放題であったり。巨大戦車の前には単なる雑魚だけれど、 その代わりたくさんいる。 プレイヤーは、たくさんの弱い味方を様々に配置して、巨大戦車を迎え撃つ。相手が動くほどに 犠牲が増えるから、とにかく相手の「足」を止めて、それから武器が尽きるのを待つだとか、 弱い側には弱いなりに、いろんな攻略方法があ

  • 嫉妬が生みだす公正な社会 - レジデント初期研修用資料

    田舎の常で、マイナーな漫画だとか、ハヤカワのSFだとか、屋さんにほとんど売ってない。 最近はだからAmazon ばっかりだけれど、発注かけて、題名検索して、実物手に入る前に海賊版が 見つかったりすると、なんか落ち込む。 海賊版は便利 特によく売れている漫画は、発売されてから10日もすれば、たいていは世界の誰かが海賊版を作る。 漫画の題名と、よく知られているダウンロードサイトの名前と、検索ワードに両方入れて検索すると、 英語圏だとか中国だとか、たいていはどこかのサイトが引っかかってくる。 日漫画家が、漫画を書いてを出す。 海外の誰かが、それを購入してスキャンして、ダウンロード可能な形で、アップローダーに上げる。 恐らくはどこかに、海外の「2ちゃんねる」みたいな掲示板があって、そういう人達が情報を交換して、 やっぱり海外の、別の誰かが「まとめサイト」みたいなものを作って、検索しやす

  • 「病院戦術学」みたいな学問がほしい - レジデント初期研修用資料

    たとえば軍隊ならば、同じ地形、同じ敵、率いる部隊も同じにしたとき、 その軍隊に所属する将軍は、たぶん誰もが同じ作戦を「定石」として導き出す。 戦争の科学「軍事学」には、「戦術学」という領域があって、士官になる人達は、状況ごとの兵士の動かしかた、 状況判断のやりかたを学校で習う。将軍達は「定石」を共有できているから、 不確実な「戦場」を相手にしているときであっても、そこに集まった人の能力を有効に利用できる。 結核患者さんのこと 以前に一人内科をやっていた病院で、人工呼吸器を付けないといけないぐらい、 具合の悪い結核患者さんを診ていたことがある。 結核はまわりの人に感染するし、来は結核の専門病院に移すべきなんだけれど、 具合が悪くてそれどころじゃなかった。 人工呼吸器がついていて、部屋も集中治療室だったから「個室隔離」なんて無理。 どうしていいのか分からなかったから、とにかくまわりのベッドを

  • ドラマ「小児救命」 - レジデント初期研修用資料

    最近始まったばかりの新番組。まだ見てない。紹介しているblog 「子供の命を守りたい」一心で、勤務していた総合病院を辞めて、 24時間営業の無床クリニックを始めた医師のお話。救急の現場にとっては、悪魔のような主人公。 たぶんこのドラマには実在のモデルがあって、どこかで今でも開業しているはず。 ドラマと同じく、「子供の命を守りたい」とか、そんな理由で開業医になって、24時間外来を開いて、 調子の悪そうな子供は近隣施設に振る。 テレビでは昔、そのクリニックに勤める人達を取材していたはずだけれどそこから「振られる」側の 先生がたが、実際のところどう思っているのか、「後方」がある、外来だけのクリニックと、 後がない救急外来と、人的リソースが限られる中、どうやって共存を続けているのか、是非聞いてみたいなと思う。 優しい外来からの紹介は怖い 24時間営業のクリニックができたところで、その施設で外来から

  • 証拠の時代の振る舞いかた - レジデント初期研修用資料

    機関銃が世の中に登場して、それはもちろん極めて効率的な道具だったから、 すぐに戦争で用いられるようになった。 異民族との戦争では、機関銃は、時に100倍もの戦力差を跳ね返す活躍を見せたから、 現場の兵士はその武器を大歓迎して、それでもなお、将官の人達は、機関銃の価値を認めようとしなかったのだという。 兵士が一列横隊で銃剣突撃して、騎兵隊が戦場最強の部隊だった時代。 戦争教則は、銃剣と騎兵とを最大に生かすように理論が組まれて、磨き上げられた理論を捨てるのは もったいないから、将軍は機関銃を捨てた。 それはたしかに「異民族」との戦いで活躍したかもしれないけれど、「人間同士」の戦いは、 あくまでもライフルと、銃剣突撃とで決着がつくものだから、そこに機関銃の出番はないのだと。 当の戦争が始まって、ドイツが機関銃を採用して、横一文字に並んだ騎兵、「正しい戦場」での 最強部隊が、機関銃陣地に殺到した

  • 輸入された価値観のこと - レジデント初期研修用資料

    ほんの10年ぐらい前まで、感染症の治療には「広く効く新世代抗生物質」を使うのが常識で、 自分が研修した病院みたいに、旧世代の抗生剤を大量に使うやりかたは、当時はまだ珍しかった。 大学に移ったばかりの頃、連れて行ってもらった学会で、肺炎治療のフォーラムが開かれた。 「難治性の肺炎を、新世代の抗生剤で治した」症例が報告された。 虎ノ門病院の先生だったか、会場から質問が出た。「わざわざ新しい薬を使うまでもなく、 伝統的なペニシリンを大量に用いることで、それは十分に治療可能だったのではないでしょうか ?」なんて。 同じような考えかたをする人がいて、ちょっと嬉しかった。 パネリストをやっていた、偉い先生の反応はさんざんだった。 「 (゚Д゚)ハァ? 」 (´・ω・) 「先生、ペニシリン大量なんて聞いたことあります ?」 (・ω・`) 「私はちょっと、そういうやりかたはしたくありませんね…」 時

  • 説得的コミュニケーション - レジデント初期研修用資料

    「プロパガンダ」というを抜き書き改変。 「理由」の意味 コピーを取る列に並ぶとき、何か理由を一言付け加えると、たいていの人は、前に割り込ませてくれる。 理由には意味がある必要はなく、実験によれば、全く意味のない理由をつけて頼んだ場合であっても、 ほとんど全ての人が、割り込みを許してくれたのだという 街で歩いているときに小銭を無心されたところで、たいていの人は無視して通り過ぎる。 ところが「170円下さい」のように、具体的な金額を提示して小銭を要求されると、 その人が、当にお金を必要とする人に見えてくる。はっきりとした金額を示して募金への協力を呼びかけると、 そうでない場合に比べて、2倍もの寄付が集まった 多くの点で私たちは、いつも認知的エネルギーを節約しようとする「認知的倹約家」である。 何かよい理由があるからではなく、「そこに理由があるから」という単純な説明があれば、 よく考えずに結

  • かっこ悪いことは本当はかっこいい - レジデント初期研修用資料

    どんなベテランでも判断ミスから自由になれないし、油断すれば失敗する。患者さんに怒鳴られたら 腹も立てるし、相性のいい研修医とそうでない研修医、神様じゃないから、平等に接することなんてできない。 ときどき完璧になれても、常に完璧でいられる人なんていない。それを「たるんでいる」とか批判すること それ自体が欺瞞であって、むしろ完璧になりきれない人、だらしのない、失敗ばかりする医師こそが 「正常」であって、そこから始めないといけない。 みんなミスをする どんなときでも冷静沈着、どんなに疲れているときでも熱心さを失わない人は、たぶんどこかおかしい。 その人は、人としての「正常」なんかではありえなくて、何かが過剰であって、 たぶんどこかで、その過剰さの代償として、必要な何かが欠けていたりする。 「正しい医師」というのは、相当に理想化された、 目指すべき対象としての存在になってしまって、世間が求める「正

  • みんなの意見で社会が滅ぶ - レジデント初期研修用資料

    うちの地域でも、中学生以下の小児医療が無料になる。来年あたりから決まりになるみたいで、 まだかろうじて生き残っている、小児救急やってる先生がたは、今からもう「終わった」とか言ってる。 夜間の小児科外来は、来る子供のうち9割以上は「軽症」。たいていの子供さんは、 日中の小児科外来が開くまで待っても、大きな問題は生じない。 今はそれでも、「時間外」であることが、わずかながら抑止力にはなっているけれど、 これが「無料」になってしまうと、もう歯止めがかからない。 黒幕はいない たぶん、議員も役所もそんなに馬鹿じゃないから、無料になったら患者が殺到して、 現場が疲弊して、病院が潰れることぐらい、容易に想像できるはず。 「無料化」を推し進める人は、たぶんそうなることを分かっているんだろうけれど、 多数決の原則は、その流れを止められない。 選挙は公約の争い。 誰かが「小児科医療無料化」を打ち出したら、

  • 量産型はダテじゃない - レジデント初期研修用資料

    昔から救急外来という場所が好き。怖いし疲れるし、 最近は、いろんな人から文句言われたり訴えられたり、 ろくなことが起きない場所なんだけれど、それでもやっぱり救急が好き。 リスク回避の手段を前から考えてる。リスク管理の問題さえ解決できれば、 この場所にはまだまだ、昔みたいな賑わいが戻ってくるだけの楽しさがあるはずだから。 最初の頃は、技術の向上それ自体がゴールだと思っていた。 自分なんかよりもはるかに高い技術を持った人達が、次々と刺されて現場を去っていくのを見て、 大事なのは技術じゃなくて、むしろ交渉能力なんだと思った。 交渉のやりかたとか、人質交渉人のマニュアルとか、ちょっと外れて新興宗教の洗脳手法とか、 とにかく「交渉」に関係することをあれこれ調べた。 それは多少の役に立ったけれど、当に怖い人達は、交渉というルールの枠外にいた。 「刺す」行為はそもそも引き合わない。何かの目的があって交

  • 正しい技術は驚きを生まない - レジデント初期研修用資料

    レジデント初期研修用資料 引っ越し前の旧blogです。新しいアドレスは http://medt00lz.s59.xrea.com/wp/ になります ウルルン滞在記だったか、レポーターが未開の地を訪れるテレビ番組で、 ジャングルで昔ながらの狩猟生活をする人たちが取材されてた。 族長の住居には電話線が引かれていて、族長は電子メールで「注文」を受けていた。 おそらく「通信」というのは、かなり昔から人類が共通に持っていた発想であって、 それが文字や狼煙みたいなものであっても、インターネットみたいな ものであっても、それが「通信」という考えかたの延長線上に乗っている限り、 適応するのは案外簡単なのかもしれない。 番組の中では、族長は電子メールを使っていたけれど、 その人がたとえばAmazon の通信販売を利用できたりするのかどうか、 ぜひとも見てみたかった。 電子メールによる情報交換と、ネット世界

  • 「恋愛シューティング」実装案 - レジデント初期研修用資料

    レジデント初期研修用資料 引っ越し前の旧blogです。新しいアドレスは http://medt00lz.s59.xrea.com/wp/ になります カトゆー家断絶の中の人が、twitter で「恋愛SLG 」 という言葉を使っていた。「恋愛STG」はないのかな、と思って検索したら、案外なかった。考えた。 状況設定 AI とプレイヤーとが共同して、コミュニケーションしながら敵のボスを破壊する。 パイロットをプレイヤーに設定するのは難しい。 それは伝統的なシューティングの文法だけれど、それをやってしまうと、 「機械に任せるぐらいなら自分で避ける」というプレイヤーの声を無視できなくて、 AIを導入する必然性がなくなってしまう。 「AIとの共同戦闘」という状況にある程度の必然性が出てくるのは、 人工衛星のオペレーション。 地球に近いとき、人工衛星は、 ある程度のマニュアル操作が可能だけれど、火星

  • 真実の論理脆弱性 - レジデント初期研修用資料

    レジデント初期研修用資料 引っ越し前の旧blogです。新しいアドレスは http://medt00lz.s59.xrea.com/wp/ になります 痛みの定量問題 「痛み」「苦しみ」みたいな、定量不可能症状は、評価をするのが難しい。 医療主義は、患者さんの訴えというものは全てが真実であって、 痛みや苦しみの原因は、もちろん患者さんの体内から発生すると考える。 ここを外すと、この商売は根から成り立たなくなってしまう。 医療主義の通用しないケースはたくさんある。 痛みを訴えることで麻薬を手に入れようとする人たちであったり、 あるいは人の自覚症状それ自体が、家族に心配してもらうとか、 何かの利益につながっているケースであったり。 家族がおろおろすると、あるいは主治医が近づいてくると、痛みが落ち着く人がいる。 家族が無視したり、医師が立ち去ろうとすると、痛みが強くなる。 こんなケースでも、