人が多い街の中や駅の構内などでわざと女性に身体をぶつける“ぶつかり男”がSNSを中心に議論を呼んでいる。迷惑極まりないその行動の背景には、フラストレーションの解消を意図していたり、被害妄想があるといわれている。 専門図書館で司書の仕事をしている中島加奈子さん(仮名・27歳)は、直接ぶつかられたわけではない。ただ、利用客の迷惑な行動により、精神的に追い詰められた経験がある。あまりのストレスで円形脱毛症ができてしまったほどだという。 きっかけは、ある常連の利用者に声をかけられたことだった。 「平日・休日問わず、よく利用されている40代ぐらいの男性の利用者さんから、本を探していると問い合わせを受けたんです。かなり専門的な内容だったんですがわかる範囲だったので、該当する図書を探しました。案内すると、その利用者さんも中身を確認したうえで借りて行ったんです」 日常的な仕事の一コマだったが、これが常軌を