宮城県南三陸町で17日、図書室や研修室などを備えた生涯学習館の上棟式が行われた。津波で町立図書館は流失しており、同町では震災後初めての常設の公共施設となる。開館は来年1月の予定。 総事業費約5300万円は、豪州の金融大手オーストラリア・ニュージーランド銀行が寄付。デザインを豪州の大手不動産開発会社「レンドリース」が無償で手がけた。震災後、社員や行員がボランティアなどで同町に入った縁だという。 施設は木造平屋約220平方メートル。建材に宮城県産の杉や岩石を使い、自然との調和を意識した外観だ。 携帯電話の基地局復旧で自らも被災地に来ていた同社日本法人のアンドリュー・ガウチ社長(41)は「復興に向けて世界が応援しているということを伝えたかった」と話した。