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  • この本がスゴい!2022: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる

    「いつか読もう」はいつまでも読まない。 「あとで読む」は後で読まない。 積読をこじらせ、「積読も読書のうち」と開き直るのも虚しい。人生は有限であり、が読める時間は、残りの人生よりもっと少ない。「いつか」「そのうち」と言ってるうちに人生が暮れる。 だから「いま」読む。 10分でいい、1ページだっていい。できないなら、「そういう出会いだった」というだけだ。「いま」読まないなら、「いつか」「そのうち」もない。 に限らず情報が多すぎるとか、まとまった時間が取れないとか、疲れて集中できないとごまかすのは止めろ。新刊を「新しい」というだけの理由で読むな。積読は悪ではないが、自分への嘘であることを自覚せよ。「いま」読むためにどうしたらいいか考えろ。「」にこだわらず読まずに済む方法(レジュメ、論文、Audible)を探せ。難解&長大なら分割してルーティン化しろ。こちとら遊びで読書してるんだから、仕事

    この本がスゴい!2022: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる
  • この本がスゴい!2014

    人生は短く、読むは尽きない。 せめて「わたし」が知らない凄いと出合うべく、それを読んでる「あなた」を探す。それがこのブログに込めた意味であり、このブログを通じて数え切れないほど「あなた」に教わった。「自分の興味=世界のすべて」という独善に陥りそうなわたしの蒙を何度も開いてくれた。そんな「あなた」に感謝を込めて、今年読んだ中から選んだ。 ここで紹介するのは今年読んだスゴの一角かつ100%わたしの趣味だ。もっと多様でさらに熱いのを求めるなら、facebook「スゴオフ」をご覧あれ。面白いをリアルに相互に紹介しあう、宝の山脈になっているから。 フィクション きんいろモザイク 原悠衣 芳文社 かわいいは正義だ。 大事なことだからもう一度、かわいいは正義だ。痛勤電車で揉まれ、仕事でシバかれ、暗い欲望に惑いまくりの中年には、可愛い女子高生のゆるふわな日常が、ものすごく効く。ギスギス息苦しい空

    この本がスゴい!2014
  • スゴ本オフ「酒」「2013ベスト」

    好きなをもちよって、まったりアツく語り合うスゴオフ[facebookスゴオフ]。 今回は(今回も)凄くて旨くて楽しいひとときでした。参加いただいた皆さん、お手伝いいただいた方、そして会場のEDITORYさん、ありがとうございます。 テーマが「酒」なので、酒にまつわるばかりではなく、めったに手に入らない日酒や、幻の秘蔵ビール、珍しいワインやテキーラなど、酒そのものが集まって、宴会となる。さらに集まってくる酒をあてこんで、豪華な手料理やピザなど、うまいものが持ち寄られるお祭りとなる。さらにお祭りをダシにして、アオザイや着物やミニスカサンタなど、コスプレ大会となる。気づいた結論は3つある。 酒を決めるのは水 女性がコスプレすると、戦闘力が急上昇する 酒が人をダメにするのではない、もともとダメなことを気づかせてくれる 1. 酒を決めるのは水 驚愕したのが、仕込み水「花」。一升瓶に入ってい

    スゴ本オフ「酒」「2013ベスト」
  • 猫専門書店「にゃんこ堂」いってきた

    珍しい専門店「にゃんこ堂」。とはいっても、神保町の姉川書店という普通の屋の中に棚がある構成で、いわば書店内書店なのだ。客足が途切れず、好きホイホイとなっている。 エッセイ・コミック・写真集、絵小説・専門書と、ひたすらづくしで、好きにはたまらない棚だろう。大型書店で限定期間で、を揃えることはあっても、ここのように常設しているのは珍しい。専門ネットショップ「書肆 我輩堂」にも悶絶させられるが、ここのように実際に手に取れるのも嬉しい。 たぶん、今あなたの頭に浮かんだはだいたいある。『100万回生きたねこ』『語の教科書』『綿の国星』あたりがピンとくるが、ありったけを貼っておくので、あなたのイチオシがあるかどうか、探して愉しんでくださいませ。 『ネコを撮る』という発想がイイ 『ノラや』『綿の国星』は鉄板ですな 『ねこのオーランドー』も定番と聞く と写真

    猫専門書店「にゃんこ堂」いってきた
  • 巨匠ボルヘスが選んだ文学全集『バベルの図書館4 フランス編』

    ボルヘスが編んだ傑作短篇集に、どっぷり漬かる。 アメリカ編、イギリス編ときて、今回はフランス編なのだが、ボルヘスが狙ってヤったのかどうかは別として、お国柄というか、対照的というか、臭うくらい性質が際立っている。 ポーやメルヴィルの狂気と揶揄を堪能するのがアメリカ編なら、ウェルズやサキの残酷な寓意に震えるのがイギリス編になる。特に、トリックや意外なオチの宝庫はイギリス編で、後世のミステリ、幻想譚のネタバレ集になっている。初読なのに懐かしさがこみ上げる。 フランス編で目を惹くのが、悪意。人のもつ純然たる悪意が、あからさまに描かれる。厭らしいことに、憎しみや妬ましさといった“不純物”が入っていないのだ。まじりっけなし、真っ直ぐな邪悪に触れてしまえる。ブラックユーモアといえばサキ(イギリス編)が有名だが、ブロワの場合、登場人物に敵意を抱いているとしか思えない。無邪気ともいえる書き口で、無慈悲な運命

    巨匠ボルヘスが選んだ文学全集『バベルの図書館4 フランス編』
  • 『立花隆の書棚』 vs 『松岡正剛の書棚』

    最初に結論、セイゴオ師の勝ち。 物量は立花隆が圧倒的だが、質量は松岡正剛に軍配が上がる。書棚の写真を並べると、に対する扱いが如実に現れており、とても興味深い。 『立花隆の書棚』にあるは、「資料」だ。ビルを丸ごと書庫にした通称ネコビルは有名だが、百聞一見、噂に聞くのと写真を見るのとまるで違う。地下二階から地上三階までビッシリと占める棚の光景は圧巻なり。さらに、屋上、階段、床上、三丁目書庫、立教大学研究室までを入れると、20万冊になるという。 だが、それぞれの棚に詰め込まれた書物は、雑然としている。ストーリーも驚きもないし、整理すらされていない。その分野に絡むは、ミソもクソも選り好みせずガツンと大人買いしてきましたといった感じ。これらはではなく、資料なのだ。 「書棚は、持ち主の知的歴史の断片なのだ」と言い切る力強さは頼もしいが、同じ口から、「書棚は常にめちゃくちゃになる、そうならざる

    『立花隆の書棚』 vs 『松岡正剛の書棚』
  • 松岡正剛さんオススメの劇薬小説

    読書は毒書。読んだことを後悔する、トラウマを正剛さんにぶつけてみた。 10月23日、松丸舗でお話できるチャンスがあったので、いつく。まず、わたしの渾身の劇薬小説をリストアップし、正剛さんの反応を見る。次に、そこからオススメをディスカッションするという流れ。 まずはわたしのターン! 読んだことを後悔するような小説、読後感サイアクの作品を教えて欲しい。「期待して読んだら外れだった」ではなく、「読んだという記憶を消し去りたい」と思うくらい嫌あぁぁな気分にさせてくれるもの。不快、不愉快、気持ちわるい、吐きそう、夢に出そう、呪われそう、生きる気力が失せた……ホラー、マンガ、ノンフィクション、ジャンル不問で。そして、[この記事]をプリントアウトしたのを渡す。 真・現代猟奇伝(氏賀Y太) 隣の家の少女(ジャック・ケッチャム) 忌中(車谷長吉) 骨餓身峠死人葛(野坂昭如) 城の中のイギリス人(マン

    松岡正剛さんオススメの劇薬小説
  • 時を忘れる小説

    大きな現実の前では、文学はつくづく無力だな。 そも文学は人と人との間学(あいだがく)なのだから、人を超える圧倒的な事物には、術がない。しかし、言葉が人に対して影響をもつものなら、それがいかに微かであろうとも、その力を信じる。わたしは、物語の力を、信じる。 このエントリでは、時を忘れる夢中小説、徹夜小説を選んでみた。計画停電でテレビや電車が動かないとき、開いてみるといいかも。amazonからは書影のみお借りして、リンクはしていない。自分の書棚か、営業してる屋を巡ろう。文庫で、手に入り安そうなもので、かつ面白さ鉄板モノばかり選んだ。いま手に入りにくいのであれば、手に取れるようになったときの「おたのしみリスト」として期待してくださいませ。 ■大聖堂(ケン・フォレット、ソフトバンククリエイティブ) 十二世紀のイングランドを舞台に、幾多の人々の波瀾万丈の物語……とamazon評でまとめきれないぐら

    時を忘れる小説
  • 警告無しで読むには酷な小説

    あるいはトラウマについて。sagara17さんにとっての劇薬小説「電話がなっている」(川島誠)を読了。中学んときに読んだらトラウマになってたかも。けれどもスレっからしのオッサンには歌取のモトをあれこれ想像して楽しんでしまった。sagara17さん、興味深いをありがとうございます。 罪深いのは、この作品の紹介→「だれかを好きになった日に読む」(小学中級から)であること。初恋の回想で始まるこの作品、たしかに恋愛譚かもしれないが、そのつもりで読んだら酷い目に遭う。紹介者は"大人"なんだろうがデリカシーなさすぎ…というか悪意すら感じられる。小中学生は"当事者"だろうがッ。 トラウマとは、読んだ事実そのものを消し去りたいほど手ひどいダメージを受け、名前を見るのもイヤになった作品のこと。「劇薬小説」とも重なるが、児童文学や青春小説のフリをしている場合が多く、トシゴロの方は【警告付き】で読む

    警告無しで読むには酷な小説
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 長門有希も笑う「文学全集を立ちあげる」

    を代表する読みのプロ、丸谷才一、鹿島茂、三浦雅士の公開編集会議。「いま読んで面白いもの」を選考基準に、古今東西の名著名作をちぎっては投げちぎっては投げ!ちゅるやさんの言を借りれば、めがっさ面白いにょろ!長門さんに渡したら大笑いして読むに違いない(ああ、その笑顔を想像してニヤけるニヤける)。 「今さらブンガク全集なんて…ま、丸谷氏の鼎談としてつまむか」とナナメ読み始めたらさァ止まらない。名にし負う古典をバッサリ!一方で艶笑譚やSF、スパイ小説まで吸い込む貪欲さ―― その思いっきり具合が愉しい。 丸谷氏によると、世界文学全集という仕掛けは、なかなか具合がいいそうな。 巻数が限定されていて、それでセットになっている チームみたいに構成されているから、役割分担や時代、国もいろいろ含まれている 制約された巻数によってキャノン(正典)を並べている つまり、一定の教養の場にいるなら、少なくともこれ

    わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 長門有希も笑う「文学全集を立ちあげる」
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる

    好きなを持ち寄って、まったり熱く語り合う読書会、それがスゴオフ。 に限らず、映画音楽ゲームや動画、なんでもあり。なぜ好きか、どう好きか、その作品が自分をどんな風に変えたのか、気のすむまで語り尽くす。 この読書会の素晴らしいところは、「それが好きならコレなんてどう?」と自分の推しから皆のお薦めが、芋づる式に出てくるところ。まさに、わたしが知らないスゴを皆でお薦めしあう会なのだ。常連さんはもちろん、初参加の方も歓迎、「最近行ってないなー」という方もぜひぜひ。 ■日時 4月7日(日)13時~18時(受付開始12:30~) 途中入場・途中退出OK ■場所 HENNGE 11階ラウンジ 東京都渋谷区南平台町16番28号 Daiwa渋谷スクエア ■テーマ マンガ(もちろんコミックに限らず、マンガが原作のアニメーション、映画ゲーム、舞台なんでもあり) ■会費 1,000円(軽、飲み物

    わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる
  • このミステリーがスゴい!ベスト・オブ・ベスト20

    「このミステリーがすごい!」の集大成を別冊宝島でやってる。 1988-2008年の過去20年でもっとも面白かったベスト・オブ・ベスト。だいたい予想のつく顔ぶれだ。これを見習って、書からマイベストを選んだ。ミステリの定義は長話になるので、書でランキングされているものとする。「なぜコレが入ってないッ!」ツッコミは当然のこと、「それがスゴいならコレを読め」はいつでも募集中ですゾ。はてなユーザーは「極上のミステリを教えてください」から回答していただくとポイントを振舞いますゾ。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ■  国内編ベスト10 と 海外編ベスト10 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 以下のとおり、古いメンツばかりなんだが、どれも鉄板のオモシロさを保証する。そういや、最近ミステリミステリしたやつを読んでいないかも。 ■

    このミステリーがスゴい!ベスト・オブ・ベスト20
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる : ついに「隣の家の少女」を超える劇薬を読む

    (このエントリには残酷な描写がありますよ) 怒り、恐れ、憎しみ、悲しみ…負の感情を与える小説を探してきた。特に読後感がサイアクの気分を味わえるような、そういう小説を探してきた。読むだけで嫌悪感、嘔吐感、恐怖感を掻き立てる、イヤ~な気分にさせる小説。「感動した!」「お涙ちょうだい」なんて糞喰らえ。読んだ記憶ごと抹消したくなる"劇薬"をよこせ。 …という企画「劇薬小説を探せ!」[参照]で、皆さまのオススメを片端から読んできた。一口に"劇薬"といってもカゼ薬からシアン化ナトリウムまでいろいろ。 「隣の家の少女」という劇薬 毒素の高いものランキングすると、こうなる こうなっていた。 1.隣の家の少女(ジャック・ケッチャム) 2.獣舎のスキャット(皆川博子) 3.暗い森の少女(ジョン・ソール) 4.ぼくはお城の王様だ(スーザン・ヒル) 5.砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない(桜庭一樹) 6.蝿

  • この本がスゴい!2012

    人生は短く、読むは多い。せめてスゴいと出会えるよう、それを読んでる「あなた」を探す―――このブログの究極目的だ。ともすると似たばかり淫するわたしに、「それがスゴいならコレは?」とオススメしてくれる「あなた」は、とても貴重な存在だ。 ネットで呟いたり、オフ会で発表したり、集団でブックハントに勤しんだり。バーチャル・リアルを問わず、そんな「あなた」同士の交流の場で、加速度的にスゴいに会ってきた。中でもここ一年で読んできたものから、選りすぐりを並べてみた。 実は、ここは既読のご紹介の場なので、氷山一角だ。だから、一番アツいfacebook「スゴオフ」を覗いてみてほしい。読まずに死ねるか級がざくざくあるデ。 昨年までの探索結果は、以下の通り。 このがスゴい!2011 このがスゴい!2010 このがスゴい!2009 このがスゴい!2008 このがスゴい!2007 このがスゴい

    この本がスゴい!2012
  • いい本に出会えるカフェバー「Brooklyn Parlor」

    新宿三丁目のブルックリンパーラーに行ってきた。 最大の誤算は、あそこを「屋」だと思い込んでいたこと。いきなりエスコートされたので、自動的にビール(大)を注文してしまう。以降、ほろ酔い気分でまったり読んだり眺めたり。カイシャ休んで平日の午後に「ニッポンのサラリーマン、乙であります」と嘯きながらダラダラする場所としては、東京イチだという結論に至った。 ここが嬉しいのは、置いてあるや写真集を手に取れること。どれだけ読んでも、いつまで見ててもOKで、気に入ったら買えばいい、というスタンス。グラフ誌を中心に雑誌の最新号がごっそりあるので、ここに座れば好きなだけ読める。もちろん図書館で同じことが可能だが、だらだらビールを飲んだりキッシュを喰らいながらできるから、B&Pの大勝利といえよう。 売り物を自由に読ませるの? 汚れたり濡れたりしたらどうすんの!? というツッコミはもっともだ、わたしもそう思っ

    いい本に出会えるカフェバー「Brooklyn Parlor」
  • 「バベルの図書館」はスゴ本

    ボルヘスが編んだ傑作集。どいつもこいつも、すばらしい。 「バベルの図書館」は、ボルヘスが描いた架空の図書館だ。六角形の閲覧室が上下に際限なく続き、古今東西過去未来、世の全てのが収められているという。ウンベルト・エーコ「薔薇の名前」に出てくる文書館がイメージの助けとなるだろう。 自分が作り出した「バベルの図書館」と同じ名で、ボルヘスは全30巻の叢書シリーズを編さんした。もうン十年も前のことだ。ボルヘス好みの、幻想と悲哀の入り混じった寓話で、今ではマニア垂涎の的となっている。これを6巻に再構成したのが、新編「バベルの図書館」だ。分厚く、箱入りの「よりぬきバベルの図書館」は、ちょっとした百科事典のように見える。 今回はアメリカ編。ホーソーン、ポー、ロンドン、ジェイムズ、メルヴィル…嬉しいことに、ほとんど未読の作品ばかり。噂だけ、タイトルだけは知ってはいたが手を出していなかったことを悔やみつつ、

    「バベルの図書館」はスゴ本
  • 本好きが選んだ新潮文庫の160冊

    好きなを持ち寄って、まったりアツく語り合うスゴオフ。今回のテーマは「新潮文庫」。ジャンル不問・冊数未定でありながら、やってみるとむつかしい。 なぜと問うなら、自分の書棚と脳裏を浚ってみるといい。文芸、海外歴史、冒険、SF、純文、対談、ミステリー、ファンタジー、ドキュメンタリー、エッセイ、記憶から積山から、懐かしの一冊から流行りの新刊まで、いくらでも出てくるから。ありすぎて選べないのだ。 それでもムリヤリ選んだのが、「この新潮文庫がスゴい!(徹夜小説編)」。これは「新潮文庫」+「寝忘れる徹夜」という組み合わせで厳選したもの。そして、人力検索はてなで質問したのが、「『この新潮文庫がスゴい!』という、あなたのオススメを教えてください」になる。わたしの偏見「理系のはてな」を跳ね返す文理入り乱れの怒涛のラインナップが揃った。 そして、実際にみんなで語り合ったのがスゴオフ。新潮文庫の良さ(

    本好きが選んだ新潮文庫の160冊
  • 「ビブリオバトル@紀伊國屋書店」の可能性

    オススメを語りまくり、読みたいをみんなで選ぶ「ビブリオバトル」。行ってきた&語ってきた。そして、面白いことに気づいた。書店は、に会いに行くのではなく、人に会いに行く場なんだと。 かつては孤独なマタギのように棚めぐりをしたもの。感性と眼力を頼りにしたソロハンティングを続けるうちに、井の中の殿様になっていたのはわたし。ネットのおかげで「人つながり」ができ、グループハンティングがメインになった。 狩場はネットに限らない。「つながり」のある多人数でオススメしあうことで、わたしが知らないスゴを読んでいる「人」が見えるようになった。それがスゴオフであり、屋オフであり、ブクブク交換であり、ビブリオバトルなんだ。 イベントだけではない、書店で最も重要な「棚」の背後には、選択・配列している「人」がいる。ある書店に通ってしまうというのは、その棚を作っている「人」が、わたしが知らないスゴを読んでい

    「ビブリオバトル@紀伊國屋書店」の可能性
  • この本がスゴい!2011

    今年もお世話になりました、すべて「あなた」のおかげ。 このブログのタイトルは、「わたしが知らないスゴは、きっとあなたが読んでいる」。そして、このブログの目的は、「あなた」を探すこと。ともすると似たばかり淫するわたしに、「それがスゴいならコレは?」とオススメしたり、twitterやfacebookやtumblrで呟いたり、「これを読まずして語るな!」と叩いたり―――そんな「あなた」を探すのが、このブログの究極の目的だ。 昨年までの探索結果は、以下の通り。 このがスゴい!2010 このがスゴい!2009 このがスゴい!2008 このがスゴい!2007 このがスゴい!2006 このがスゴい!2005 このがスゴい!2004 昨年から始めたオフ会で、たくさんの気づきとオススメと出会いを、「あなた」からもらっている。目の前でチカラ強くプッシュしてもらったり、物語談義を丁々と続けたり

    この本がスゴい!2011
  • 東大生100人、オススメ100冊

    東大五月祭に行ってきた。 東大生100人から借りてきた100冊のオススメの展示会だそうな。どういうが並べられているか興味があるし、どういう見せ方(魅せ方?)をしているかは、もっと気になる。理II、理IIIの学部生が中心となって企画し、「あなたのオススメを貸してください」という呼びかけに集まったを見てきた。 硬軟とりそろえているが、いいのを読んでるなぁと感心する。ハルヒやミシマは予想ついたが、カミュやオーウェルに浸る学生さんってちょっと想像がたい。"The Selfish Gene" がデンと鎮座してたのにのけぞる。「利己的な遺伝子」を原著で読もうという気概もさることながら、読んだんだろうなぁとひたすら感心する。 「詐欺とペテンの大百科」があるのは、立花隆がベタ誉めしてたからだろうか。「西の魔女が死んだ」を選んだのはきっと文学部の女の子だろうなと予想したら当たってた。このブロ

    東大生100人、オススメ100冊