ロシアのプーチン大統領に対する影響力を行使して、侵攻したウクライナからの軍撤退に応じるよう働きかけるべきだ。 中国の習近平国家主席がウクライナのゼレンスキー大統領と電話協議した。侵攻後、両首脳が意見を交わしたのは初めてだ。 習氏は「速やかな停戦と平和の回復のため独自の努力をする」と表明した。3月のプーチン氏との会談に続き、対話による解決を呼びかけた。 ゼレンスキー氏は「中国の政治的影響力」に期待を示す一方、ロシアに有利な中国の提案に対し「領土を犠牲にした平和はあり得ない」とくぎを刺した。武器供与など対露支援を控えるよう求めた。 米国に対抗するため、ロシアと連携する中国の戦略が大きく変わったわけではない。それでも、国内で絶大な権力を握る習氏が、主権や領土一体性を尊重する原則を確認した意義は小さくない。 侵攻から1年2カ月を経て、習氏がゼレンスキー氏との電話協議に臨んだのは、国際社会において中