世界の動きから大きく取り残されている。現実を直視することから始めなければならない。 世界経済フォーラムが発表した今年の男女平等度ランキングで、日本は146カ国中125位だった。過去最低の順位である。 完全な平等を「1」とした場合のジェンダーギャップ指数は0・647だ。発表が始まった2006年から横ばいである。有効な手を打たないうちに、多くの国に追い抜かれた形だ。 経済、教育、健康、政治の4分野で評価されるが、不平等さが顕著なのは経済と政治である。 経済分野では123位に低迷した。要因は、企業の役員や管理職に女性が少ないことだ。 上場企業の役員に占める割合は、昨年7月時点で9・1%にとどまる。東京証券取引所の最上位「プライム市場」で見ても、女性役員ゼロの企業が2割近くある。 女性が指導的立場にいる企業の方が、利益率が高いとの研究がある。業績に響きかねない問題だ。 投資家の目も厳しい。役員に女