電気料金や物価の高騰が、博物館の経営を直撃している。人類や地域の「宝」を、いかに守っていくか。知恵を絞る時だ。 東京・上野の国立科学博物館(科博)が、運営費を確保するために広く寄付を募る「クラウドファンディング」を始め、注目を集めた。 科博は約500万点の資料を所蔵し、それらの保存・管理に多額の資金が必要だ。さらに、電気料金の値上げによって、昨年度の光熱費は約3億3500万円と、前年度比で1億円以上増えた。 予算の8割を国からの交付金で賄うが、毎年のように減額されている。コロナ禍では外出自粛で入館料収入も大きく減った。 そこで、不足分を補うため1億円の寄付を募ることにした。既に目標を大幅に上回る約7億7000万円が集まっている。 文化庁は今後、寄付などによる民間からの資金調達を後押しする方針だ。しかし、科博のように有名な施設でなければ十分な資金を集めるのは難しい。 「公的施設なのだから国が
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