日銀が3月の金融政策決定会合で17年ぶりに政策金利を引き上げました。日本の金利が上がれば円を買う動きが強まって過度な円安は収まるだろうと、多くの人が思ったのではないでしょうか。 ところが、外国為替市場で円は買われるどころか売られるばかりで、4月11日には一時1ドル=153円台まで下落しました。34年ぶりの円安水準です。日銀が苦心の末に踏み切った利上げは、完全に無視された格好です。 日銀の植田和男総裁は9日の参院財政金融委員会で「基調的な物価の上昇率はまだ2%を下回っていて緩和的な金融状態を維持することが大切だ」「2%に上がっていけば、金融緩和を少し弱める判断も可能だ」と述べました。