白石市特産の白石和紙が存続の危機に立たされている。市内にただ1軒残る白石和紙工房が、職人の高齢化などを理由に間もなく紙すきを終える。市は4月から後継者の育成に乗り出すが、一連の手仕事を習得するには時間がかかる上に採算の見通しも厳しく、次世代に引き継げるかどうかは不透明だ。 「みんな年を取り、道具の修理や調達も難しくなった。周りは宅地化が進み、音と煙が出て迷惑を掛ける。条件が重なったのでやめることにした」。鷹巣地区に工房を構える遠藤まし子さん(91)は淡々と話す。 白石和紙は江戸時代、仙台藩が生産を奨励。全国の評判を呼んだが、明治時代に入ると安価な洋紙や機械化の波にのまれて廃れた。 再興を志したのがまし子さんの夫、忠雄さん。昭和初期、農業の傍ら紙すきを始めた。伝統技法を貫く忠雄さんの和紙は柔らかさと丈夫さが両立し、敗戦直後の1945年9月、米戦艦ミズーリ号で署名された日本の降伏文書に使
安倍首相は22日、防衛大学校(神奈川県横須賀市)の卒業式で訓示した。 首相は「戦後、わが国はひたすらに平和国家の道を歩んできた。しかし、それは平和国家という言葉を唱えるだけで実現したものではない」と述べ、自衛隊の国連平和維持活動(PKO)への初参加(1992年)などを「果敢な行動」と評価した。 そのうえで、「国際情勢は絶えず変転している。不戦の誓いを現実のものとするため、私たちも決然と行動しなくてはならない」として、グレーゾーンから集団的自衛権まで切れ目のない対応を可能とする安全保障法制の必要性を強調した。 また、「行動を起こせば批判にさらされる。過去にも『日本が戦争に巻き込まれる』という、ただ不安をあおろうとする無責任な言説が繰り返されてきた。こうした批判が荒唐無稽であったことは戦後70年の歴史が証明している」と指摘した。政府の安全保障政策を巡って繰り返されてきた批判的な報道に対し、反論
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