農作物を食べ荒らすシカをジビエ(野生鳥獣肉)として有効活用しようと、シカ肉の処理から加工まで手がける「明野ジビエ肉処理加工施設」が山梨県北杜市明野町上手に完成し、同所で11日、関係者による式典や施設見学が行われた。 同施設は、後を絶たない野生鳥獣による農作物の被害に対処する「市野生鳥獣害対策協議会」が主体となって旧明野給食センターを改修して整備した。ニホンジカの捕獲から肉処理までの一連の作業は峡北猟友会が担い、年間200頭を処理する予定だ。 処理したシカ肉は冷凍して保管し、市内の道の駅などで販売する方針。シカ肉を活用した商品の開発も行いたいという。 白倉政司市長は「市の特色の一つになる施設になってほしい」と話し、峡北猟友会の五味力会長は「シカの数が多く食害も深刻なため、有効活用できる施設ができて喜ばしい。地域の活性化につながれば」と期待を込めた。