世界初のカーナビから27年、GPSカーナビの登場から18年。新車だけをとると、「カーナビ付き」は、現在約7割にも達するという。日本のクルマの「標準装備」になりつつあるカーナビの技術史を追います。 2007年秋時点での日本全体の自動車保有数は約7960万台、カー・ナビゲーション・システム(以下カーナビ)の出荷台数累計は約2830万台。単純計算で35%程度の普及率ということになる。技術面でも日本は、世界に誇る「カーナビ大国」である。世界で初めてカーナビを開発・発売したのは日本メーカー、そして現在、全世界で販売されているカーナビも、8~9割が日本製といわれる。その約半数が国内市場向けだ。 もちろん、運転を的確にサポートしてくれるシステムは、欧米人にとっても夢の技術。007シリーズ「ゴールドフィンガー」(1964年)に登場するボンドカーもナビ付き。車それ自体が高度なAIという特撮テレビシリーズ「ナ