キヤノンは16日、オランダのプリンターメーカー最大手「オセ」(フェンロー市)を買収することで同社と合意したと発表した。来年1~3月に株式の公開買い付け(TOB)を実施し、完全子会社化を目指す。買収額は約7億3000万ユーロ(約970億円)にのぼり、キヤノンのM&A(合併・買収)としては過去最大となる。 キヤノンの主力はオフィスや家庭向けプリンター。今回のM&Aで、屋外ディスプレー用など大型プリンターにも強みを持つオセを傘下に入れることで、プリンター事業を拡大。さらに、欧米など世界100カ国以上で事業展開するオセの販売・サービス網を活用し、国際競争力の強化を狙う。 16日会見したキヤノンの内田恒二社長は「これ以上ないベストカップル。できるだけ早く統合し、3年後には統合効果を出したい」と今回の買収の意義を強調した。オセの08年11月期連結売上高は約29億ユーロ(約3887億円)で欧州でも有数の