菅直人副総理兼国家戦略担当相は11日の閣議後会見で、鳩山由紀夫首相から国債発行上限を努力目標として数字を明記するよう指示があったことを明らかにし、44兆円が市場で一つの前提になっているとの見解を示した。 基本方針に盛り込む国債発行上限は、これまで鳩山首相らが言及し、麻生太郎政権下で編成された09年度第1次補正予算後の44兆円を明記できるかが焦点になっていた。しかし、ここにきて鳩山首相が44兆円に縛られて国民生活が犠牲になってはいけないとの趣旨の発言を行い、10日には平野博文官房長官が上限の数値を明記しないと発言。一方で藤井裕久財務相は44兆円の明記を強く主張するなど、発言の食い違いが表面化していた。 こうした事態を受けて鳩山首相は閣議後に担当閣僚と協議、国債発行額を「努力目標」として具体的な数字を基本方針に盛り込むよう指示。11日の閣議後会見でも閣僚からの発言が相次いだ。 平野官房長官は1