新型コロナウイルスの感染が急拡大した3月以降の第4波で、府内では重症者数が重症病床を上回るなど、深刻な被害が出た。昨春以降の府の対策は危機管理の観点で正しかったのか。日本大危機管理学部の福田充教授(リスクコミュニケーション)に聞いた。【聞き手・石川将来】 医療崩壊の現実伝えて ――危機管理の基本は。 ◆最悪の事態を想定するのが鉄則で、「想定外」による被害は出してはならない。行政からの警告が「空振り」するのは良いが、「見逃し」は許されない。国民の行動変容を促す必要があり、信頼がなによりも大事だ。情報公開を十分にしないといけない。 ――2020年春の1波で、府は重症者用の病床を最大500床確保する計画を立てていたが、懸念された爆発的感染は起きず、夏には病床確保計画を縮小した。 ◆こうした現象を「経験の逆機能」という。過去に起きた小さな被害から、「これ以上の被害は起きない」と解釈し、経験が悪く働
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