中国・上海で8日開かれたフィギュアスケート・グランプリシリーズ第3戦の中国杯で、頭部を負傷し、ふらふらになりながらも演技をやり遂げ、2位に入ったソチ五輪金メダルの羽生結弦(ゆづる)選手(ANA)。 鬼気迫る滑りを見守ったファンらは、「感動した」と声をそろえた。 演技終了後、会場は割れんばかりの拍手に包まれた。大粒の汗を流す羽生選手は、採点を聞くと顔を両手で覆い、泣き崩れた。 インターネット上には、ファンらによる「素晴らしい演技」「勝つことへの執念を感じた」などの称賛の書き込みが殺到。一方で、「棄権すべきだった」「後遺症が心配」など心配する声も多かった。 自宅のテレビで観戦したという教育評論家の尾木直樹さんもブログで「羽生君のリンクへの姿勢 涙止まりません」などと絶賛。取材に「東日本大震災を経験してさらにたくましくなったことを、改めて感じさせた。けがの影響がないよう祈りたい」と話していた。