【ソチ(ロシア南部)前田洋平、真野森作】安倍晋三首相は6日午後(日本時間同日夜)、ロシアのソチを訪れ、大統領公邸でプーチン大統領との非公式会談に臨んだ。日露関係はウクライナ危機を巡る日本の対露制裁で冷え込んでおり、安倍首相は事態打開のため、エネルギー開発やロシア極東地域の産業振興など経済を中心とした8項目の協力計画を提示した模様だ。協力関係の多角化と緊密化を通じて、北方領土問題の解決に向けた平和条約締結交渉に弾みをつける狙いがある。 会談は当初の予定から1時間近く遅れ、6日午後4時(日本時間同10時)前から始まった。プーチン氏とカタール外相との会談の終了がずれ込み、首相は開始まで宿泊先のホテルで待機した。首脳会談は夕食会を含めて約3時間に及び、非公式会談としては異例の長さとなった。ロシアのラブロフ外相は会談後、双方が政治対話の加速と経済・通商関係の拡大を目指すことで合意したと明らかにした。